2005年8月23日号

2005年8月23日発行

http://www.developmentforum.org/

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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
−(dev-info)−

皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】 開発フォーラム新着情報チェック:

「「ほっとけない」キャンペーン国連2005ワールド・サミット」
「WHO報告書“Health in the Millennium Development Goals”」
「IMFワーキング・ペーパー“Infrastructure Aid, Deindustrialization, and Welfare”」
「CGDペーパー“Beyond Aid and Trade”」

【2】 ワシントンDC開発フォーラムBBL−
   「国際的な援助潮流と我が国のODAへのチャレンジ」(9/6)

【3】 地球に乾杯!NGO:理想と現実、配属先意向のはざまで/ストライキ

【4】 環境ネットワーク:ウェブサイト一新のお知らせ

【5】 パリ通信:パリ援助効果ハイレベルフォーラム・フォローアップ(その2)

【6】 ニューヨーク国連フォーラム:勉強会(国連調整問題・JICAの課題と挑戦)記録/オフ会

【7】 バングラデシュ・モデル(現地機能強化):
当面の主要課題、広報計画、全般・セクター日程表、ブログ

【8】 ラテンアメリカ・ネットワーク:日本・中米首脳会談 /
早川達二氏インタビュー「IDBジュニア・プロフェッショナルを体験して」

【9】 GRIPS 開発フォーラム:英国援助情報ヘッドライン7月号

【10】 FASID 国際開発研究センター最新情報(グレンイーグルズサミット、
  文献紹介、国際開発援助動向研究会実施報告)

[編集後記] 「開発を学ぶ人間に対する育成について」

今回の担当は、イギリス通信の藤山 拓さんです。

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【1】 開発フォーラム新着情報チェック

Dev−Info 新着情報チェックでは掲載情報を募集して
います。情報掲載を希望する場合は、
info@developmentforum.org までご連絡ください。

−日本関連−

●8月30日に国連改革に関するパブリックフォーラムが開催さ
れます。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/event/pf_0508.html

●小泉純一郎首相に、国連2005ワールド・サミットへの出席
と貧困問題への取り組みの明言を求める呼びかけが「ほっと
けない世界のまずしさ」キャンペーンから発表されました。
http://hottokenai.jp/ngo/koizumi.html

−マルチ・ドナー関連−

●OECD/DACから報告書“Changing Social
Institutions to Improve the Status of Women in
Developing Countries”が発表されました。
http://www.oecd.org/dataoecd/24/32/35155725.pdf

●欧州連合から2005年年次報告書が発表されています。
http://europa.eu.int/comm/europeaid/reports/index_en.htm

●アジア開発銀行から報告書“Regional Millennium
Development Goals (MDG) II Report”が発表されます。
http://www.adb.org/Documents/Events/2005/MDGs-II/default.asp

−国連関連−

●WHOから報告書“Health in the Millennium Development
Goals”が発表されました。
http://www.who.int/mdg/publications/mdg_report/en/index.html

●9月7日から始まる国連広報局・NGO会議のウェブサイト
が発表されました。
http://unngodpiconference.org/

●Chasing the Dream – Youth Faces of the Millennium
Development Goals
http://www.pixelpress.org/un/index_english.html

−ワーキング・ペーパー、セミナー報告書−

●IMFからワーキング・ペーパー“Infrastructure Aid,
Deindustrialization, and Welfare”が発表されました。
http://www.imf.org/external/pubs/cat/longres.cfm?sk=18019.0

●米国シンクタンクCGDから“Beyond Aid and Trade”が
発表されました。
http://www.cgdev.org/content/article/detail/3452/

●米国シンクタンクブルッキングス研究所からワーキング・
ペーパー“The Millennium Challenge Account: Moving
Toward Smarter Aid”が発表されています。
http://www.brookings.edu/views/papers/20050714rieffel.htm

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【2】 ワシントンDC開発フォーラムBBLのご案内

【9月6日(火)】

「国際的な援助潮流と我が国のODAへのチャレンジ」

1.日時: 9月6日(火)午後12時30分より
2.場所: JICA米国事務所・会議室
      1776 Eye Street, N.W. Suite 895, Washington, DC
      Tel: 202-293-2334、Fax: 202-293-9200
3.テーマ: 国際的な援助潮流と我が国のODAへのチャレンジ
4.キックオフ:中尾武彦(在米日本大使館公使)
5.次第: 12:15頃から 食事(各自持参)、適宜自己紹介
12:30頃から キックオフ
     13:15頃から 自由討議(14:00終了)
6.出席方法: 会場準備等の関係上、出席をご希望される
方は9月5日(月)正午までに本フォーラムBBL担当
(江尻:yumiejiridev@aol.com)へご氏名・ご所属先をご
連絡ください。

7.趣旨:
我が国のODAは既に50年の実績を持っており、特に東アジア諸
国が発展の基礎となるインフラ整備のための資本と外貨を必
要としているときにこれを補完し、これら諸国の開発と成長
軌道への離陸に大きな役割を果たしてきたと考えられる。こ
のことは、我が国が誇ってよいことであり、開発経済理論の
分野でも、更なる検証、整理(特に英語の文献化が必要)を
進めるべきであろう。

一方で、現在、我が国のODAは、様々なチャレンジを受けてい
る。それらは、国民のODAに対する不満や冷めた見方、財政事
情の厳しさ、アジアの重要な供与先の卒業、アフリカ諸国な
どの債務問題(融資による援助が困難)、そして、英国など
主として欧州諸国が主導している新たな国際的援助潮流であ
る。新たな援助潮流は、貧困削減、ミレニアム開発目標、ア
フリカ、グラント重視、制度政策環境、援助協調、政策一貫
性などがキーワードとなる。これらのある部分は我が国の従
来からの援助哲学と重なっており、必ずしも背反するもので
はないが、我が国のODAのあり方に一定の調整を迫るものでも
ある。

今回のスピーカーは、本年7月に米国大使館勤務となる前に、
財務省でODA政策、国際協力銀行の予算・監督や途上国の債務
問題を担当する国際局開発政策課長(2002年〜2004年)、ODA
予算を査定する主計官(外務・経済産業・経済協力係)
(2000年〜2002年)、IMF、G7、サミットを担当する国際機構
課長、IMFスタッフへの出向などの経験を通じてODAや途上国
支援に関わってきた。本年の1月号と3月号のファイナンス
(財務省の広報誌)には今回の講演の内容を含む論文を執筆
している。

今回の講演では、そのような経験も踏まえつつ、我が国のODA
の現状をどう見るか、どのようなチャレンジを受けているの
か、新たな援助潮流をどのように前向きにとらえ、対応して
いくべきなのか、国際開発金融機関や国連機関、他国の援助
機関とはどのように連携していくべきなのか、そして、我が
国のODAをより効果的・戦略的なものにしていくには今後どの
ような努力が必要なのか、についてキックオフいただき、ワ
シントンで開発援助に携るフォーラム参加者との議論を深め
ていきたい。

●参考論稿
中尾武彦「我が国のODAと国際的な援助潮流―特に国際金融の視点から―」
財務省発行誌『ファイナンス』、
2005年1月号(前編)
http://www.grips.ac.jp/forum/pdf05/0501nakao.pdf
2005年3月号(後編)
http://www.grips.ac.jp/forum/pdf05/0503nakao.pdf

【JICA米国事務所ビル管理方針の変更に伴うお願い】

この度のDC区域の警戒レベルの引き上げに伴い、JICA米国事務
所が入っているビルの管理方針が変更になりました。

今後、事務所は、予めビルのフロントに対して来客予定者リス
トを提出し、その上で来客者はフロントの係員にエスコートを
してもらうことが必要となります(エレベーターを動かすため
には、指定のカードキーが必要なため。)

以上を踏まえて、皆様には次についてお願いいたします。

1.事前登録を必ず行ってください。
2.事前登録なしに参加する場合は、11:30までに事務所の中
村次長か村田宛に連絡を入れてください。
(事務所代表電話番号 202-293-2334)
3.上記1もしくは2を行われた方は、フロントに申し出てく
ださい。当面、12:00〜12:30間は事務所のインターンをフロ
ントに配置しエレベーターまでエスコートします。遅れてこら
れた方の場合は、フロントを通じて事務所にご連絡いただくこ
ともあります(フロントの係員がエスコートすることもござい
ます)。
4.念のため、身分証明書をお持ちください。
5.上記を行われていない方は、フロントを通じて事務所にご
連絡ください。フロントにインターンがいる場合には、申し出
てください。

尚、上記の管理方針変更については期限未定とのことです。皆
様にはお手数をお掛けいたしますが、どうぞご協力お願い申し
上げます。

〈BBL担当:江尻由美〉

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【3】 地球に乾杯!NGO:理想と現実、配属先意向のはざまで/ストライキ

新着コラムは下記のとおりです。

●8月22日/「できること」から・・・ (位田 和美)
→青年海外協力隊村落開発普及員としてセネガルに赴任。ツールの実践としてのPLA
実施にこだわりつつも、村によって実施に踏み切れなかったり、実施してもその後
の活動へ効果的につながっていかなかったり、と活動方針や活動内容を探る日々が
続く。その一方で、配属先から「女性グループの組織化」支援を要請される。そん
な中、とにかく自分に「できること」から手をつけ、住民の反応を見ながら進化し
ていくしかないと観念するようになった。
http://mywebpages.comcast.net/NGOcolumn/050822ki.html

●8月15日/津波被災地復興支援の現場から(4) (里見 陽子)
→スリランカの現場で日常生活やプロジェクトの活動を左右し、頭を悩ませるもの
が、ハルタールと呼ばれるストライキ(抗議行動)である。これまでは、反政府組
織LTTEの対政府抗議運動が大半だったが、最近では政府による津波被災者支援
が満足に届いていないという不満から、避難民キャンプ住民がハルタールを起こし
たり、スリランカ政府・LTTE間の津波復興支援事業の調整機構設置に関する合意文
書に反対するムスリム住民・政党がハルタールを繰り広げたりしている。
http://mywebpages.comcast.net/NGOcolumn/050815ys.html

(「地球に乾杯!NGO」コラム発起人:杉原ひろみ)
 http://e-NGO.net
 http://e-ngo.cocolog-nifty.com/blog/

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【4】 環境ネットワーク:ウェブサイト一新のお知らせ

この度、ワシントンDC開発フォーラムの分野別ネットワーク
の一つである環境ネットワークのウェブサイトを一新致しま
した。
http://www.geocities.jp/dcforum_environment_net/interviews.htm

これから環境ネットワークでは環境の分野でご活躍されてい
る方々のインタビューの配信や、メーリングリスト上での情
報・意見交換を活性化していく予定です。

インタビュー第一回目では財団法人国際開発センターでご活
躍の石井幸造様に環境や開発の分野におけるキャリアのお話
を中心にお伺いしました。

上記ウェブサイトにてぜひご一読下さい。

環境と開発にご関心のある方、ぜひふるってワシントンDC開
発フォーラム・環境ネットワークにご参加下さい!

(環境ネットワーク担当:木村紗矢子)

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【5】 パリ通信:パリ援助効果ハイレベルフォーラム・フォローアップ(その2)

パリ通信前号(第38号)では、パリ援助効果ハイレベルフォ
ーラム(HLF)で採択された「パリ宣言」の12の指標と2010年
までに達成すべき数値目標の設定に関するDAC援助効果作業部
会での議論につきご紹介しました。先日、この作業部会での
議論を経て作成された、パリ宣言指標の数値目標とそのベー
スラインに関する提案(マニングDAC議長・ルベイラン本作業
部会議長の連名)が、HLF参加国・機関の代表に送付されまし
た(http://www.oecd.org/document/21/0,2340,en_2649_33721_35233365_1_1_1_1,00.html )。

本提案は、8月末までコメント受付が行われ、最終的には、9
月の国連総会(ミレニアム+5会合)の前の承認を目指す予定
です。
 
マニングDAC議長・ルベイラン本作業部会議長からのレター
⇒ http://www.oecd.org/dataoecd/45/45/35230673.pdf

パリ宣言指標の数値目標とそのベースラインに関する提案
⇒ http://www.oecd.org/dataoecd/45/46/35230756.pdf

(パリ通信担当:寺門雅代)

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【6】 ニューヨーク国連フォーラム:勉強会(国連調整問題・JICAの課題と挑
戦)記録/オフ会

●勉強会記録をウェブサイト(URL下記)に掲載しました。

(1)「国レベルでの国連調整問題」三浦順子氏、UN
Coordination Analyst, UN Resident Coordinator’s
Office, China(4月16日開催)

(2)「新たな援助潮流への日本の貢献を目指して-JICAの課
題と挑戦-」小島誠二氏、JICA理事(7月1日開催)

●また、オフ会のページを新たに設け、7月22日に東京で開催
されたDC開発フォーラム・NY国連フォーラム合同オフ会およ
びNY国連フォーラム第1回オフ会の様子を掲載しています。

(NY国連フォーラム担当:粒良麻知子)
http://www.unforum.org/

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【7】 バングラデシュ・モデル(現地機能強化):
当面の主要課題、広報計画、全般・セクター日程表、ブログ

●8月11日に現地ODAタスクフォース会合(バングラデシュ・モデル運営委員
会)が開催され、当面の主要課題として、(1)セクター毎の実施改善、
(2)広報の拡充、(3)現地機能強化等の「内なる改革」への貢献に取り組
むこととなりました。

●このうち、広報の拡充については、現地ODAタスクフォース内に新たに「広
報チーム」を立ち上げて作業を進める予定です。具体的には、バングラデシュ
国民及び開発パートナー向け、日本国民向けのそれぞれに広報目的及び広報対
象を明確化し、過去の案件を整理するとともに、広報目的・対象に応じたツー
ルを作成・活用し、特に現場の生の声を発掘するよう努めます。広報計画と作
業日程をウェブに掲載しました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/bdmodel/kouhouplan050811.doc
http://www.bd.emb-japan.go.jp/bdmodel/kouhouactivity050811.xls

●全般及びセクター別の日程表もこの機会にアップデートしました。他の途上
国でもご参考になれば幸いです。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/bdmodel/annualplan2005a.xls

●当地での開発援助関連の動きについて、援助効果向上に向けての取り組み、
初等教育現地視察、現地ODAタスクフォース会合、ドナー会合など、当方の個
人ブログで随時写真付きで紹介させていただいています。ご関心がありました
らご覧下さい。
http://www.kiya.net/

(バングラデシュ・モデル運営委員会担当:紀谷昌彦)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/bdmodel/

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【8】 ラテンアメリカ・ネットワーク: 日本・中米首脳会談 /
第9回早川達二氏インタビュー「IDBジュニア・プロフェッショ
ナルを体験して」

●8月17-21日、中米統合機構(SICA)加盟国および準加盟国(
ニカラグア・ベリーズ・コスタリカ・エルサルバドル・グアテ
マラ・ホンジュラス・パナマ・ドミニカ共和国)首脳等が、訪
日しました。各国首脳は、18日に小泉純一郎総理大臣と日本・
中米首脳会談を行い、日本と中米諸国との関係強化、国際場裡
における協力などについて幅広く協議し、「東京宣言:日本と
中米、未来に向けた友情」を発出し、行動計画を採択しました
。19日は、愛・地球博における「中米の日(8月19日)」の
式典に出席しました。

SICA(準)加盟国の訪日:http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/17/rls_0810g.html
「東京宣言」:http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/j_latin05/index.html
行動計画:http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/j_latin05/k_keikaku.html
「日・中米交流年2005」:http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/koryu_2005/

*2005年は、日本と中米5ヶ国(コスタリカ、エルサルバドル
、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア)との外交関係樹立70
周年に当たります。愛・地球博にこれら5ヶ国はパナマ、ベリ
ーズとともにSICA加盟国として共同出展していることから、同
年を「日・中米交流年2005」として、種々の記念行事を実施し
ています。

●2005年6月20日、米州開発銀行(IDB)ジュニア・プロフェッシ
ョナルを日本人として唯一経験した早川達二氏にインタビュー
を行いました。コスタリカとグアテマラ現地オフィスでの仕事
内容を中心に、大変興味深いお話を伺ってきました。現場の様
子が分かる写真も提供していただき、開発の“現場”における
様々な取り組みが語られています。大変貴重なお話ですので、
是非ご一読いただけましたら幸いです。
http://www.developmentforum.org/latin/Interviews/members.htm

(ラテンアメリカ・ネットワーク・フォーカルポイント:舩串
知恵・大島千枝)
http://www.developmentforum.org/latin/

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【9】 GRIPS 開発フォーラム:英国援助情報ヘッドライン7月号

JICA英国事務所より「英国援助情報ヘッドライン7月号」が届きました。ウェブに掲
載しましたので、是非ご覧ください。グレンイーグルスでのG8サミット関連の報告
が数点掲載されています。今後の英国の動きはいかに?
●和文 http://www.grips.ac.jp/forum/pdf05/JICAUK/July2005.pdf
●英文 http://www.grips.ac.jp/forum/pdf05/JICAUK/July2005en.pdf

(GRIPS開発フォーラム担当:鈴木明日香)
http://www.grips.ac.jp/forum/

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【10】 FASID 国際開発研究センター最新情報(グレンイーグルズサミット、
  文献紹介、国際開発援助動向研究会実施報告)

●最新開発援助動向レポート掲載
 林泰史(FASID国際開発研究センター主任)による
 No.19「グレンイーグルズ・サミット」
 の動向レポートを掲載しました。
 下記ウェブサイトをご覧下さい。
 http://dakis.fasid.or.jp/report/pdf/report19.pdf

●開発援助の新しい潮流:文献紹介掲載
 久賀みず保( FASIDジュニア・プログラム・オフィサー)による
 No.53 「”Real Aid – An agenda for Making Aid Work”
action aid international」
 の文献紹介を掲載しました。
 下記ウェブサイトをご覧下さい。
 http://dakis.fasid.or.jp/report/pdf/BriefingReviewNo53.pdf

●「国際開発援助動向研究会」議事録掲載
 第44回「国際開発援助動向研究会」(2005年7月27日開催)
 ”US relations with Japan and Asia :
Coordinating our Foreign Economic Policies”
 (発表者:James P. Zumwalt在日米国大使館・経済担当公使 )
 の議事録、関連資料を掲載しました。下記ウェブサイトをご覧下さい。
  http://dakis.fasid.or.jp/report/pdf/minutes44.pdf

 ※「国際開発援助動向研究会」とは、FASIDの研究事業の一環として
  開発援助に係る今日的な課題の考察を促進するために、政府ODA担当者、
  実務家、研究者、学者等を招いて、月に1、2回開催している会合です。
  毎会合の議事録及び配布資料をウェブサイトに掲載し、情報発信して
  いますので、是非ご覧下さい。

(FASID国際開発研究センター担当:今井あい)
http://www.fasid.or.jp/
http://dakis.fasid.or.jp/index.html

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[編集後記]  「開発を学ぶ人間に対する育成について」

こんにちは。英国で開発学専攻留学をしている人間で組織する
勉強会「英国開発学研究会」の幹事をしております藤山と申し
ます。ここでは、現在開発学を勉強しておりこれから開発の世
界へ飛び込んでいこうとする人間の育成について、日頃感じる
ところを述べさせて頂きます。ここでは特に機会提供について
焦点をあてます。

開発学を勉強している人間は、大まかに3つのグループに分け
ることが出来ます。1つ目のグループは「既に開発現場での実
務経験があり、更なるスキルアップの為勉強している留学して
いる人間」、2つ目は「開発とは関係ないが、職務経験がある
者。開発業界への転向を目的に勉強している」、3つ目は「日
本で学部(あるいは高校)を卒業後直ぐ、大学院(大学)で開
発学を勉強している者。勤務経験は無し」です。人数ベースの
構成比でいうと、第1グループと第2グループで3分の1〜半数。
第3グループは半数から3分の2を占めます。

第1グループの人たちは、明確な勉強の目的また方向性が持っ
ています。また仕事を見つける段階においても、ある程度業界
事情を知っておりまた人脈も有しているため、比較的問題なく
キャリアパスを歩んでいきます。第2グループの人たちは、こ
れまでの職務経験を生かす方向で(開発学の中での)専攻分野
を決定しまた仕事探しを行うため、何とか上手くやっていく人
が多いようです。しかしながら、第3グループの人においては
、学業の面あるいは仕事探しに於いて、イマイチ自分が何をや
りたいのか明確なゴールを持つ事が出来ず、結果的に就職活動
がうまくいかない、ひいては開発とは関係のない仕事に就く、
という例が多々見られます。

「そんなもの本人のやる気の問題だ」と言ってしまうことも可
能なのでしょうが、開発に携わる日本人をもっと増やさないと
いけないという問題を考えると、何かこれらの人をサポートす
る仕組みが必要なのでは、と日々感じます。

具体策としては、
1.開発を身近なものとして捉え、そこから自分の方向性を探
せるよう、開発実務に対する(あるいは実務ベースでの)知識
取得。Fridayで泉さんがされているのもこの延長だと思います
し、私どもIDDPでも実務関係者を講師に招いて、より開発実務
が身近なものと感じられるような仕組みづくりをしています
2.個人が自ら主体性を持って(知識取得・情報発信に対して
)取り組む(参加する)のを応援する環境作り。(例えば、所
属する開発学生団体で、自分から興味を持てる問題(i.e. 農
業開発)を見つけ、それに対して自分から掘り下げていく。そ
うした事が可能な環境作り)が挙げられると思います。特に2に
ついては「主体的に動く」が大事です。

これに対して、サポートする人間が出来る事の一つは、メニュ
ーの拡大(例えば、多様な発言の場の提供、参加プログラムの
多様化、そうした参加メニューに対する情報が簡単に入手でき
る仕組みつくり、また更に上のレベルへ参加(レベルアップ)
できる仕組みづくり)だと考えます。IDDPでは現在web上の情
報を整理拡大するなどしていますが、今後は分野別議論グルー
プの設置などが必要だと感じております。(藤山)

***DC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と
「メーリングリスト(devforum)」***

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(案内・レジュメ・議事録)をはじめとする活動情報に加
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報を、「ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
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――――――――――――――――
編集担当:野口 泰
編集担当補佐:早川 元貴
編集後記:藤山 拓
発行:ワシントンDC開発フォーラム