2015年1月15日(金)、開発フォーラムでは「世界の 開発援助の潮流を考える-日本とUNDPのパートナーシップを通じて」をテーマに、現在国連開発計画(UNDP)ヨーク本部に国際協力機構(JICA)より出向なさっている二瓶さんをプレゼンターに向かえUNDPの組織の仕組み及び今後の開発援助の傾向についてお話して頂きました。
プレゼンの主な内容は以下の通りです。
UNDPの組織及び二瓶さんの活動概要
- UNDPの組織としてのミッション、活動内容及び資金調達等の説明。2014年において日本の拠出金は米国に続いて第2位の約400億円程度。経済金融危機後は先進国からの資金削減傾向にあるため、新興国からの資金調達を向上する努力が近年では行われている。
- UNDPでの担当業務は日本政府との連携強化。
- UNDPでは現在までで3年半ほど勤務。その間にはミレニアム開発目標(MDG)プロセスの完結、持続可能な開発目標(SDG)プロセスの開始、アフリカ開発会議(TICAD)等を経験。これらの国際開発政策における日本政府の活動をUNDPサイドよりサポートし、両機関の協力関係を深める。日本政府はUNDPと連携することによって統率力及び発言力を増すことができ、また戦争地域等においてUNDPの中立性に頼ることができる。
開発援助の今後の傾向
- 2030年までに達成予定のSDGへの投資及び支援
- 人道と開発の統合的アプローチ。2016年5月には世界人道サミット(WHS)が行われる予定。長期化する難民問題の対応するための人道機関(IOM等)との連携も今後更に大切になる。
- 国際保健への取り組み。
- 気候変動への取り組み。
- 2016年にはケニヤで、アフリカの国のオーナーシップによる初のTICAD VIが開催される。
- 先進国によるODA減少傾向は今後も予想されるなか、非政府資金源も開拓される。
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