2018年5月8日発行
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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
-(dev-info)-
皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック
「Center for Global Development(CGD)は、米トランプ大統領が、米国の援助と国連における米国への支持と連動させると発言した件に関して、報告書を発表」
「フリーダムハウスは、世界における報道の自由抑圧に関する記事を掲載」他
【2】東京発~世界銀行からのお知らせ
(1) 「世界銀行スタッフの横顔」インタビュー掲載
(2) セミナーのお知らせ
【3】ワシントンDC開発フォーラム
第50回ワークショップのご案内:5月10日(木)「カーボン・プライシングをめぐるマクロのトレンドとミクロの政治」
【4】ワシントンDC開発フォーラム便り
「MLKとJYK(敬称略)」(小林洋輔 元JICAアメリカ合衆国事務所次長)
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【1】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘devinfo.mailmagazine@gmail.com までご連絡ください
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– 日本関連 –
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● 第51回アジア開発銀行年次総会に麻生副総理兼財務大臣他が出席しました。日本国総務演説が公開されています。
https://www.mof.go.jp/international_policy/mdbs/adb/2018st.htm
● ウガンダ共和国との間で、「カンパラ首都圏送変電網整備計画」他1件の円借款の供与(供与限度額合計185億7,700万円)及び無償資金協力「北部ウガンダ地域中核病院改善計画」(供与額28億6,000万円)に関する交換公文の署名及び書簡の交換が行われました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005949.html
● シリア危機の影響を受け劣悪な人道状況下での生活を余儀なくされているシリア、ヨルダン及びレバノンの人々に対する支援として、1,400万ドルの緊急無償資金協力を実施することを決定しました。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を含む6つの国際機関を通じ、保健・衛生・医療・食料・基礎ニーズ等の分野への支援を実施します。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005942.html
● ヨルダンとの間で、16億3,100万円を供与限度額とする無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005965.html
● JICAは、2018年度社会人採用の応募を受付中です(6月12日締切)。
https://www.jica.go.jp/information/info/2017/20180301_01.html
● 外務省非常勤職員(北米局北米第一課広報専門員米国・カナダにおける戦略的対外発信事業、国際協力局政策課経済協力専門員開発協力に関する政策企画立案・広報関連業務、アジア大洋州局地域政策課広報専門員アジア大洋州地域政策分野、経済局国際貿易課知的財産室知的財産調査員)を募集しています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/saiyo/kikan/index.html
● 開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています。
http://partner.jica.go.jp/RecruitSearchForPrsn
● 5月21日大阪において第76回OSIPP政策フォーラム キャリア・セミナー「国連職員になる方法説明会」が開催されます。
http://www.osipp.osaka-u.ac.jp/ja/event/2018/04/201852118001930-76osipp.html
● 外務省主催で各地で国連で働くにはキャリアセミナーが開催されます(5/18仙台、5/24盛岡、5/26新潟、5/27三沢)。
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– バイ・ドナー関連 –
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● USAIDは、世界マラリアデーを機に声明を発表しました。
● 米国ミレニアム挑戦公社(MCC: Millennium Challenge Corporation)は、ブルキナ・ファソに対して、8.8百万米ドルの追加支援を発表しました。
● カナダ政府は、ソマリアに対して18百万ドルの追加人道支援援助を表明しました。
● カナダ政府は、シリアと近隣国に対して、19.5百万ドルの追加人道支援を表明しました。
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– 国際機関関連 –
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● 国連諸機関は、アフリカのサヘル地域で旱魃が進行しており、支援のために約7億ドルが必要だと訴えています。
https://news.un.org/en/story/2018/05/1008882
● WHOは、大気汚染に関するレポートを出版し、世界人口の40%以上に当たる30億人が大気汚染の被害を受けていると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/05/1008732
● UNICEFは、栄養に関するレポートを出版し、1億4千万人の子供がビタミンA不足により病気の危機に晒されていると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/05/1008782
● ILOは、労働に関するレポートを出版し、世界の労働力の約2/3がインフォーマルセクターで働いていると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/04/1008562
● OCHAは、ソマリア中部で洪水により50万人が支援を必要としていると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/05/1008612
● WFPは、ベネズエラでの35万人に対する食糧支援のために4600万ドルを必要としています。
https://news.un.org/en/story/2018/04/1008432
● IOMは、ロヒンギャ難民キャンプの地区にモンスーンが迫っており支援の必要性を訴えています。
https://news.un.org/en/story/2018/04/1008502
● 国連安全保障理事会は、西サハラでの活動の半年間の延長を決議しました。
https://news.un.org/en/story/2018/04/1008532
● ユニセフは、去年一年間でワクチンが300万人の子供の命を救ったものの、1900万人の子供がワクチンを受けられていないと報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/04/1008162
● ESCAPは、2030年までにアジアの自然災害による年間の被害総額は1600億ドルに上ると推計し、災害金融の整備の必要性を訴えています。
https://news.un.org/en/story/2018/04/1008182
● アジア開発銀行は、第51回年次総会を開催しました。そこで、”Strategy 2030”を発表しました。
● 同じくアジア開発銀行は、DFIDを通して、英国と、アジア地域の貿易を支援する信託基金”Asia Regional
Trade and Connectivity Fund (ARTCF)”を設立しました。
https://www.adb.org/news/adb-uk-establish-fund-improve-trade-connectivity-asia-pacific
● アジアインフラ投資銀行は、新たに、パプアニューギニアとケニアがメンバーに加わったと発表しました。
https://www.aiib.org/en/news-events/news/2018/20180502_001.html
● OECDは、”Taxing Wages 2018”を発表し、その中で、OECD諸国の労働者は賃金の4分の1を納税していると論じています。
● 米州開発銀行は、新開発銀行と様々な分野で協調していくことに合意しました。
https://www.iadb.org/en/news/new-collaboration-announced-between-idb-group-and-ndb
● 米州開発銀行は、ドイツ開発銀行と引き続き協調していくことで合意しました。
https://www.iadb.org/en/news/inter-american-development-bank-and-kfw-renew-partnership
● アフリカ開発銀行は、5月17日に東京でリクルートセミナーを開催します。
https://afdb-org.jp/news/1674/
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– シンクタンク・NGO関連 –
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● ブルッキングス研究所は、セミナー”Democracy’s resilience: Is America’s democracy threatened?”を開催し、アメリカの民主主義危機について議論しました。
● Center for Global Development(CGD)は、米トランプ大統領が、米国の援助と国連における米国への支持と連動させると発言した件に関して、報告書を発表しています。
https://www.cgdev.org/publication/linking-us-foreign-aid-un-votes-what-are-implications
● Center for Global Development(CGD)は、疫病に関連したグローバルヘルスに関するブログ記事を投稿しています。
https://www.cgdev.org/blog/its-past-time-we-prepare-next-pandemic
● フリーダムハウスは、世界における報道の自由抑圧に関する記事を掲載しています。
https://freedomhouse.org/report/special-reports/attacks-record-state-global-press-freedom-2017-2018
● ジェトロ・アジア経済研究所は、研究マネジメント職を募集しています。(募集期間:2018年5月31日(木曜)17時00分)
http://www.ide.go.jp/Japanese/Recruit/management_index.html
● Save the Childrenは、ケニア北部で洪水があり約4500人が家を追われたと報告しています。
https://www.savethechildren.net/article/refugee-camp-submerged-flash-floods-hit-northern-kenya
● Oxfamは環境ファイナンスに関するレポートを発表し、最新のトレンドが貧困対策に向いていないとして警告しています。
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【2】 東京発~世界銀行からのお知らせ
(1) 「世界銀行スタッフの横顔」インタビュー掲載
(2) セミナーのお知らせ
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(1) 「世界銀行スタッフの横顔」インタビュー掲載
■第50回インタビュー
佐藤永子 世界銀行人事総局プログラムマネージャー(リーダシップ&マネジメント)
■第51回インタビュー
金澤大介 教育のためのグローバルパートナーシップ(Global Partnership for Education (GPE))事務局 上級教育専門官
(2) セミナーのお知らせ
■「大きなうねり:気候変動による国内移住者への備え」
世界銀行モーニングセミナー(第3回)
日時: 2018年5月15日(火)午前7時45分~午前8時45分
場所: 世界銀行東京事務所 http://ow.ly/Ok6kd
内容: 3月19日に発表した新報告書「大きなうねり:気候変動による国内移住者への備え」(Groundswell: Preparing for
Internal Climate Migration)をとりまとめたカンタ・クマリ・リゴー世界銀行気候変動グループリード環境専門官が、テレビ会議でワシントンより同報告書の主なポイントをご紹介し、皆様からのご質問にお答えします。
言語: 英語(日本語への通訳なし)
詳細・参加お申込み: http://wrld.bg/pUo030jHN7g
(世界銀行東京事務所 開 裕香子)
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【3】 ワシントンDC開発フォーラム
第50回ワークショップのご案内:5月10日(木)「カーボン・プライシングをめぐるマクロのトレンドとミクロの政治」
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[1] DC開発フォーラムでは、平日の夜を利用して、途上国の開発に関わる若手を中心にプレゼンと自由な議論を行い、知識を深めるとともに何らかの行動に結び付けていくことを狙いとしたワークショップをワシントンDCで開催しています。
第50回となる今回は、DC開発フォーラムの幹事の一人でもある在米国日本大使館専門調査員の逸見氏から、気候変動対策において一つのトレンドとなっているカーボン・プライシングについて、排出量取引に関する政治学的なケース・スタディを交えつつ紹介いただきます。カーボン・プライシング導入の際に発生する政治の側面について知見を深める機会となりますので、関心のある方は奮ってご参加ください。
【テーマ】
「カーボン・プライシングをめぐるマクロのトレンドとミクロの政治」
【スピーカー】
逸見 勉(在米国日本大使館専門調査員(経済担当))
詳細、参加方法等は以下のサイトをご覧ください。参加希望者は、5月9日(水)までに必ず参加登録をお願い致します。
[Devforum] DC開発フォーラム第50回ワークショップのご案内:5月10日(木)「カーボン ・プライシングをめぐるマクロのトレンドとミクロの政治」
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【4】 ワシントンDC開発フォーラム便り
タイトル:MLKとJYK(敬称略)
執筆:小林洋輔(元JICAアメリカ合衆国事務所次長)
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これまで聞いたスピーチの中で一番好きなのは、MLK(Martin Luther King Jr.)のいわゆるI have a dream
speechである。このスピーチは1963年8月、リンカーン記念堂でMLKが行ったものであり、イントロの後、Five score years ago, a
great man in whose shadow we stand todayと、100年前のリンカーンの奴隷解放宣言に観衆の心を引き戻すところから始まる。2011年頃のある日、ふとしたことからネットで聞いてみたところ大きな衝撃を受け、それ以降、一人の時に彼をマネするのがしばらくマイブームとなった。
MLKに少し飽きたころ、次にマネをしてみたのがJYKことJim Yong
Kim、世銀の現総裁である。時は2012年秋。彼のスピーチをこのサイト(http://www.imf.org/external/AM/2012/mmedia/view.aspx?vid=1895342417001)で聞いた時、MLKを初めて聞いたときと同様の衝撃を受けた。彼は、まず、日本政府への感謝の言葉の後、It
has been nearly half a century since these Annual Meetings were last held in
Tokyoと、聞き手を約50年前に引き戻す。そして、MLKがリンカーンの奴隷解放宣言から100年経ってもなお差別に苦しむ黒人の境遇を憂いつつも将来的に状況が改善し得る、いや、改善する、と強く訴えたことなどを恐らく念頭に、自身が彼と同じfundamental optimismを有していることを披露した。
彼のその後のスピーチは、とても力強く、開発援助にかかわる者として、「そうだ!」と何度も強く頷かされた:
「Today knowledge is everywhere, flowing
from entrepreneurs in Delhi to citizens in rural Mexico to civil society in
Lagos to policymakers in Sarajevo」
「Because we know that delivery isn’t easy – it’s not as
simple as just saying “this works, this doesn’t.”
Effective delivery demands context-specific knowledge. It requires
constant adjustments, a willingness to take smart risks, and a relentless focus
on the details of implementation」
当時、私は、心の中で、JYKとMLKを重ね合わせながら、自分の組織、いや、世界が必要としているのは、こうしたビジョンを持った人物だと思った。そして、その次の年、幸運なことに、あるイベントでJYKに対し、「あなたは現代のMLKだ。」と伝える機会を得た。
そのとき私の言葉に深く頷いたJYK。世界が激しく揺れ動く今、彼に対する私の期待はなお大きい。
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ワシントンDC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と
「メーリングリスト(devforum)」
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2018年5月8日発行