2019年1月1日発行
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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
-(dev-info)-
皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック
「平成31年度予算政府案が閣議決定」
「国際機関幹部候補職員選考試験ユニセフのポスト(P4)応募を受付」
「フリーダムハウスがFreedom on the Net 2018を発表」他
【2】東京発~世界銀行からのお知らせ
(1) 国際金融公社(IFC)東京事務所 コンサルタント募集(2件)
【3】ワシントンDC開発フォーラム便り
タイトル:「情報の樹海」
浅海誠 (ILO勤務/ジュネーブ在住)
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【1】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘devinfo.mailmagazine@gmail.com までご連絡ください
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– 日本関連 –
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● 平成31年度予算政府案が閣議決定されました。31年度の一般会計ODA予算は、5,566億円「地球儀を俯瞰する外交」を推進していく観点から、4年連続の増(対前年度比+27億円、+0.5%)。外務省ODA予算も、「自由で開かれたインド太平洋」の具体化などに向け、9年連続の増で、4,376億円。
https://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2019/seifuan31/index.html
●閣議決定で承認された平成31年度のJICA事業規模は、技術協力は、5.3億円増の1,510億円。有償資金協力は、320億円増の、13,950億円でした。
https://www.jica.go.jp/press/2018/20181221_01.html
●1月23日に外務省は、第1回G20開発作業部会のサイドイベントとして、JICA、経済協力開発機構(OECD)、アルゼンチン共和国と共催で、「2030アジェンダ達成に向けた効果的な三角協力」と題するセミナーを開催します。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/dapc/page25_001771.html
●インドとの間で、総額1,054億9,700万円を限度とする円借款3件(慢性的な交通渋滞が深刻なチェンナイ都市圏における地下鉄建設に融資(供与限度額755億1,900万円)、インドにおける酪農農家の所得向上のための支援に融資(供与限度額149億7,800万円)、インドにおけるSDGsに関する各種政策・制度構築に融資(供与限度額150億円))に関する書簡の交換が行われました。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_006931.html
●ザンビアとの間で、5億円を供与限度額とする無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の交換が行われました。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_006913.html
●フィジー共和国との間で、漁業・海上輸送分野における脆弱性の克服支援のための供与額4.63億円の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_006905.html
●カンボジアにおいて、カンボジア教育大臣以下約750名が参加し、JICAが支援する教員養成大学の開校式が盛大に開催されました。
https://www.jica.go.jp/press/2018/20181221_02.html
●外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/saiyo/index.html
●開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています。
http://partner.jica.go.jp/RecruitSearchForPrsn
●平成30年度NGO海外スタディ・プログラム2次募集を受け付けています(1月13日締切)。
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– バイ・ドナー関連 –
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●USAIDは中東支援に関してハンガリー政府と協力協定を締結しました。
●米国ミレニアム挑戦公社は、2019年度の援助対象国に関して発表しました。
Report: Report on the Selection of Eligible Countries for FY 2019
●カナダ政府は、国際移民デーに際して声明を発表しました。
●カナダ政府は、セネガルにおける女性エンパワーメントに関する支援に関して発表しました。
●英政府は、英国におけるSDGへの取り組みについてのアンケート調査を行っています。
https://www.gov.uk/government/news/tell-us-how-you-are-helping-to-deliver-the-global-goals
●欧州委員会(EC)とオランダ開発金融公庫(FMO)は、サブサハラ地域の雇用創出やビジネス振興のための基金への保証契約に合意しました。
●欧州連合(EU)は、国際農業開発基金(IFAD)と共にアフリカのアグリビジネス支援を目的とした新たな基金を立ち上げました。
●欧州委員会(EC)国際協力・開発総局は、2018年の出来事を振り返るビデオを公開しています。
https://ec.europa.eu/europeaid/highlights-2018_en
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– 国際機関関連 –
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●ユニセフは、紛争に巻き込まれている国と子供の数を発表し、紛争に巻き込まれている国の数は過去最多となっていると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/12/1029461
●OCHAは、北東部ナイジェリアの新たな衝突で2000人を超える国内避難民が発生していると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/12/1029431
●OHCHRとMONUSCOは、 東部コンゴ民主共和国の人権状況に関するレポートを発表し、拷問・性的暴力が横行していると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/12/1028981
●UNODCは、西部と中部アフリカで、薬物と犯罪が横行していると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/12/1029011
●UNSMILとOHCHRは、リビア国内での移民・難民の状況に関する報告書を発表しました。
https://news.un.org/en/story/2018/12/1029031
●UNHCRは、南スーダン難民支援のために27億ドルのアピールを発表しました。
https://news.un.org/en/story/2018/12/1028841
●UNICEFは、バヌアツで史上初めて民間業者によるワクチンの輸送が実施されたと報告しています。
https://news.un.org/en/story/2018/12/1028931
●難民に関するグローバルコンパクトが締結され、詳細が解説されています。
https://news.un.org/en/story/2018/12/1028641
● パレスチナの140万人を支援するための3億5千万ドルの支援計画が発表されました。
https://news.un.org/en/story/2018/12/1028711
● 世界銀行とバングラデシュ政府は、酪農支援のための5億ドルの融資プロジェクトに調印しました。
●世界銀行は、南アフリカ地域のアンゴラ、レソトの農業生産性向上のための5000万ドルの支援プロジェクトを承認しました。
●アフリカ開発銀行は、一般市民社会を対象にしたコンサルテーションワークショップを開催しました。
●米州開発銀行は、次の年次総会を中国成都で3月26日から31日に開催すると発表しました。
https://www.iadb.org/en/news/inter-american-development-bank-group-hold-annual-meeting-chengdu-china
●アジア開発銀行は、モンゴル政府との間で家庭内暴力対策・防止を支援する300万ドルの贈与プロジェクトに調印しました。
●アジアインフラ投資銀行は、プロジェクトに影響を受けた人々の苦情を受け付けるアカウンタビリティメカニズムを設置したと発表しました。
https://www.aiib.org/en/news-events/news/2018/20181221_002.html
●国際機関幹部候補職員選考試験ユニセフのポスト(P4)の応募を受け付けています。
https://www.mofa-irc.go.jp/dl-data/2018midcareer_UNICEF_index.pdf
●外務省国際機関人事センターのHP上で、国際機関で働く日本人のインタビューなどが掲載されている主なウェブサイトが紹介されています。
https://www.mofa-irc.go.jp/work/japanese.html
●外務省国際機関人事センター が実施する2019年度JPO 派遣候補者選考試験は、2019年1月募集要項を公表予定です。
https://www.mofa-irc.go.jp/jpo/dl-data/2019JPO_schedule.pdf
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– シンクタンク・NGO関連 –
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●ウッドロウ・ウィルソン.センターは、イエメンの政情に関するセミナーを開催しました。
https://www.wilsoncenter.org/event/there-any-hope-for-yemen
●Center for
Global Developmentは、英国の援助透明性に関するブログ記事を投稿しています。
https://www.cgdev.org/blog/uk-aid-which-departments-are-missing-their-transparency-target
●Center for
Global Developmentは、アルゼンチンとブラジルの国内及び外交に関する課題に関して発表しています。
https://www.cgdev.org/publication/global-and-local-challenges-argentina-and-brazil
●フリーダムハウスは、Freedom
on the Net 2018を発表しました。調査対象となった65カ国中26カ国でインターネットの自由が低下したとし、8年連続で世界全体でも低下したとしています。エストニア、アイスランド、カナダ、ドイツ、オーストラリアが上位の一方、中国、イラン、シリア、エチオピア、キューバが下位となっています。
https://freedomhouse.org/report/freedom-net/freedom-net-2018
●NGO職員を対象とした平成30年度NGO海外スタディ・プログラム2次募集が開始されています、締め切りは1月13日。
●Oxfamは、選挙に伴う衝突の発生により、東部コンゴ民主共和国でのエボラ支援を中断せざるを得なくなったと報告しています。
●Oxfamは、イエメンで冬の到来により、50万人のホームレスが飢餓の危機に瀕していると報告しています。
●英ODIの出版物で、2018年一番アクセスの多かったのは "Life under the Taliban shadow government" でした。また、アクセスの多かったブログ記事は、中国が独自の援助機関を創設するとのニュースについてのものでした。
https://www.odi.org/publications/11144-life-under-taliban-shadow-government
●王立国際問題研究所(チャタムハウス)の機関紙が、50年前の12月24日に撮影された「史上最も影響力のあった環境写真」として知られれる地球の出(Earthrise )を取り上げています。
https://www.chathamhouse.org/publications/twt/photo-turned-us-green
●英ロンドン大学LSEで、"What
is GDP and why is it bad for us?" と題して行われた講演の記録が公開されています。
http://www.lse.ac.uk/lse-player?id=4574
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【2】東京発~世界銀行からのお知らせ
(1) 国際金融公社(IFC)東京事務所 コンサルタント募集(2件)
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(1) 国際金融公社(IFC)東京事務所 コンサルタント募集(2件)
国際金融公社(IFC)東京事務所では、シニア・コミュニケーションズ・オフィサー、オペレーションズ・アナリスト(コンサルタント契約)を募集しています。詳細は以下をご覧ください。
■シニア・コミュニケーションズ・オフィサー
勤務形態:Short-Term Consultant(年間150日勤務)
勤務開始日:2019年1月(応相談)
待遇:IFCの所定に基づく
応募方法:英語CVと志望動機(カバーレター)を IFCTokyoNews@ifc.org までご送付ください。
締切:2019年1月6日
お問合せ:IFC東京事務所 03-3597-6657 / IFCTokyoNews@ifc.org
詳細:http://wrld.bg/dKGg30muFoC (英語、PDF)
■オペレーションズ・アナリスト
勤務形態:Short-Term Consultant(年間150日勤務)
勤務開始日:2019年2月(応相談)
待遇:IFCの所定に基づく
応募方法:英語CVと志望動機(カバーレター)を IFCTokyoNews@ifc.org までご送付ください。
締切:2019年1月13日
お問合せ:IFC東京事務所 03-3597-6657 / IFCTokyoNews@ifc.org
詳細:http://wrld.bg/6Ied30n4huJ(英語、PDF)
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【3】ワシントンDC開発フォーラム便り
タイトル:「情報の樹海」
浅海誠 (ILO勤務/ジュネーブ在住)
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情報が溢れる現代、指数関数的なデータの増加を象徴するように「あらゆるデータの90%は過去2年間に生成された」と言われています。例えば、同じ『Forrest Gump』というストーリーを鑑賞するのに、6.8MB(メガバイト)の電子書籍(240ページ)、272.5MBのオーディオブック(9時間9分)、2.3GB(ギガバイト)の映画(2時間22分、標準画質)と様々な形式があります。通信技術や記憶装置の発達が、何気なく撮影されたビデオから街中のウェブカメラの映像に至るまで、より大量のデータの蓄積を容易にしています。
それでは、私たちが受けとる「情報の量」は、データサイズに比例しているのでしょうか。オーディオブックはナレーションによって文に豊かな表現を加えることができますし、映画なら登場人物の服装も一目瞭然、言葉で説明して読者の想像に頼る必要がありません。その意味で、データ量が大きいだけ情報も詰まっていると考えるのは、ある程度正しいのかもしれません。
現代に生きる私たちは、溢れる情報を最大限に取り入れるため、自らの耳目をできる限りタブレットやスマートフォンに繋いでおくべきなのでしょうか。我々がこれらの電子機器を使うとき、主に視覚・聴覚を二次元で使うのに対して、現実世界ではより多くの感覚と次元が関係し、実は膨大なデータをそこに見出せるばかりか、それは紛れもない自分自身の経験となります。もちろん、電子機器には利便性があり、現実世界で簡単にはできない経験を補う手段を提供します。本や絵画が主要な情報保存の手段だった19世紀の思想家ショウペンハウエルは『思索』の中で「植物図鑑を見、銅版画の美しい風景をながめるために、広々とした自然から逃亡する者」を非難し、「読書は言ってみれば自分の頭ではなく、他人の頭で考えることである」とも言って、より多種多様な情報媒体に囲まれている現代人にも示唆を与えています。アルキメデスは入浴の際に、ニュートンはリンゴの木を前にして、ひらめきを得たと言われます。
古典書籍などの形で蓄積された人類の叡智は、いつの時代にも重要であり続け、またAI技術がサイバー空間に溢れるデータを解析して生まれるインテリジェンスの影響も、もはや無視することはできません。同時に、二次情報と二次元世界に頼り過ぎることは我々を退歩させかねず、安全地帯の外の現実世界での体験が、叡智を生むのには不可欠なのではないか、と私は思います。あらゆる感覚を動員して情報の樹海を歩き、主体的に豊かな世界を作っていく一員となることを、2019年の私の抱負としたいと思います。
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ワシントンDC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と
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2018年1月1日発行