2020年5月19日発行
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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
-(dev-info)-
皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】ワシントンDC開発フォーラム便り
「食材を求めて」(杉原ひろみ 米国ワシントンDC在住)
【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック
「ECLACは、中南米地域においてベーシックインカムの実施がCOVID19・貧困対策になることをまとめた報告書を出版しました」
「アジア開発銀行(ADB)は最新の報告書の中で、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる世界経済への影響は、5.8兆ドルから8.8兆ドルの損失に上る可能性があり、これは世界の国内総生産(GDP)の6.4%から9.7%に相当すると論じています」
「」他
【3】東京発~世界銀行からのお知らせ
(1) 第一生命がサステナブル・ディベロップメント・ボンドを購入
(2) 住友生命がサステナブル・ディベロップメント・ボンドに投資
(3) 新ブログシリーズ「人事が語る~グローバルキャリア構築のための処方箋~」開始
(4) セミナーのお知らせ
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り
タイトル:食材を求めて
執筆:杉原ひろみ(米国ワシントンDC在住)
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新型コロナウイルスの影響が、あらゆる分野で出てきていますが、日々の暮らしの中で大切な食について考えてみたいと思います。アメリカでは今、どうやって日々の食材をストレスなく入手できるかが大きな問題になっています。
私が暮らすワシントンDC郊外では今も、レストラン業界は、テイクアウトおよびデリバリーのみの営業しか許可されていないため、売り上げが大幅に落ち込んでいます。そして、これまで外食業界と提携していた野菜や肉、魚業者も販路を失い、悲鳴をあげています。他方で、外食に依存できなくなった/したくない市民は、スーパーに食材を求めて殺到したものの、social distancingのため入店制限があり、ようやく入店しても、買いたかった食材が売り切れていたということが起きています。食材はあるところにはあるのに、必要としている消費者のところまで届かないことが、多々発生しているのです。わが家では、パンを作る強力粉の在庫が底をつきかけ、大騒ぎしながらあちこちのスーパーやネット通販で探し回りました。
個人経営で地元密着型の小さなスーパーは、仕入れルートを変えているのか、これまで見かけなかった銘柄の食品を置いて急場をしのいでいるように見えますが、大型チェーン店のスーパーの場合、顧客のニーズ急拡大と変化に、在庫調整がついていかない状況がいまだ続いています。
こうした状況の打開策として、あるレストランでは、これまでの営業形態を1か月でがらりと変え、オンラインによる事前注文で、良心価格で質の高い生鮮食品を提供するようになったのです。お惣菜の数を増やし、半加工品、たとえばクッキーは出来上がったものではなく、あとは焼くだけのクッキー生地を売るなど、工夫を凝らしています。また、肉や魚をはじめ、基本的な野菜や果物、乳製品、パン、アルコール類、業務用として仕入れたと思われる小麦粉や生イーストの小売りまでするようになりました。指定した時間にレストラン入口で受け取ればよく、売り切れによって無駄足になる心配もなく、安心して暮らせるようになりました。また、別のレストランでは、テイクアウトメニュー以外に、週に一度、事前予約制の「地元農家を救え」イベントで、野菜や肉の詰め合わせボックスが売られるようになりました。
卸業者もスーパーも、これまでの食料流通ルートが通用せず、新たなルートを開拓・確立しなければ、今後、食料問題が深刻になっていくでしょう。既存の枠に収まらず、できるところから始め、そして軌道修正して、自分だけでなく、皆がハッピーになる方法を模索するレストランの姿勢から、学ぶことはたくさんあるように思えます。私もまた、発想の転換をし、これまでの買い物の仕方を変えることで、レストラン経由で入手したカナダ・ケベック産のじゃがいもがこんなに甘いものかと感動する日々を送っています。
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【2】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘devinfo.mailmagazine@gmail.com までご連絡ください
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– 日本関連 –
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●外務省は、ラオス人民共和国とジブチ共和国の国別開発協力方針に関する意見を募集しています。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/about/seisaku/page23_001065.html
●JICAは、事業評価年次報告書2019を公開しています。
https://www.jica.go.jp/activities/evaluation/general_new/2019/index.html
●外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/saiyo/index.html
●開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています。
http://partner.jica.go.jp/RecruitSearchForPrsn
●国際協力NGOセンター(JANIC)は、NGO・NPOに役立つ新型コロナウイルス対応サイト集をHP上に掲載しています。
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– バイ・ドナー関連 –
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●USAIDは、サルドバ貯水ダムの部分的崩壊におけるウズベキスタン共和国の取組を支援するため、即時支援を提供しています。
●ケアンクロス米国ミレニアム挑戦公社(MCC)CEOは、ハドソン研究所が主催するバーチャル会議に登壇し、経済成長、安定性、安全保障を促進するMCCモデルの成功を強調しつつ、MCCがいかにして透明性と説明責任を担保しながらパートナー諸国と協力し、経済成長への制約を軽減するかについて述べました。会議の模様は以下のリンクよりアクセス可能です。
Release: MCC CEO Discusses Agency Priorities and Milestones in Hudson Institute Event
●KOICAは、USAID及び豪州外務省貿易省との協調による、COVID-19イノベーションハブを公表しました。
http://www.koica.go.kr/bbs/koica_en/706/357713/artclView.do
●エング・カナダ中小企業・輸出振興・国際貿易大臣は、ミョンヒ・韓国通商交渉本部長と、世界の人々の健康及び安全を確保しつつ、世界経済の強化に向けた国際的取り組みへのコミットメントについて議論を行いました。
●アダムソン豪州外務貿易省次官は、印、日、NZ、韓、米及びベトナムとの定期会合に参加し、インド太平洋諸国とのCOVID-19への対応のあり方に関し議論を行いました。
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– 国際機関関連 –
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●IOMは、中央アジアの移民コミュニティにおけるCOVID-19対策のために700万ドルのアピールを発表しました。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1064182
●OCHAは、台風に見舞われたフィリピンで、COVID-19のために支援活動が遅れていると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1064202
●UNICEFは、コンゴ民主共和国でCOVID19のために、予防接種に遅れが出ていると懸念しています。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1064212
●UN DESAは、COVID19の影響により2020年の世界経済成長率は-3.2%になると予測しています。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1064032
●FAOは、東アフリカとイエメンにおける砂漠飛びバッタの脅威は依然として残っていると警告しています。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1063672
●ECLACは、中南米地域においてベーシックインカムの実施がCOVID19・貧困対策になることをまとめた報告書を出版しました。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1063792
●UNICEFは、COVID19対策のために16億ドルの資金を必要としています。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1063822
●UNICEFは、COVID19によって医療システムが圧迫され、安全な出産が危機に晒されていると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1063422
●グローバル人道支援計画として、67億ドルのアピールが発表されました。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1063442
●UNICEFは、2019年に国内避難民となった子供は1900万人となり、史上最多であったと報告しています。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1063162
●WFPは、西アフリカにおける深刻な食糧危機により向こう数カ月の間に4千万人が飢餓に陥る恐れがあると報告しています。
https://news.un.org/en/story/2020/05/1063232
●国際通貨基金は、新型コロナウイルスからの回復のための財政政策と題した記事をHPに掲載しています。
https://www.imf.org/ja/News/Articles/2020/05/05/blog-fiscal-policies-for-the-recovery-from-covid-19
●世界銀行はCOVID-19対策支援国が100カ国に達したと発表しました。
●同じく世界銀行は、インドの貧困層支援のため社会保護を目的とした10億ドルの支援を承認しました。
●アジアインフラ開発投資銀行は世界銀行との協調融資でインドのCOVID-19対策支援のための5億ドルの融資を承認しました。
●アジア開発銀行は、アジア・太平洋地域の開発途上加盟国に対するプロジェクトやプログラム、その他の開発支援が、2019年に337億4,000万ドルに達したと報告しました。
https://www.adb.org/ja/news/adbs-2019-operations-reach-33-74-billion
●アジア開発銀行(ADB)は最新の報告書の中で、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる世界経済への影響は、5.8兆ドルから8.8兆ドルの損失に上る可能性があり、これは世界の国内総生産(GDP)の6.4%から9.7%に相当すると論じています。
●アフリカ開発銀行は、ジンバブエのCOVID-19対策支援を目的とした1370万ドルのグラントを承認しました。
●米州開発銀行と国際移住機関(IOM)は、ラテンアメリカ・カリブ海地域の持続的で包括的発展を協働で支援するための覚書に調印しました。
https://www.iadb.org/en/news/idb-and-iom-address-migration-challenges-through-new-partnership
●米州開発銀行と世界銀行は、調達分野での枠組みアグリーメントに合意調印しました。
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– シンクタンク・NGO関連 –
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●Save the Childrenは、東アフリカでの洪水の拡大によりCOVID19が50万人に拡大する恐れがあると警告しています。
●Save the Childrenは、COVID19の影響を受けている子供達へのメンタルサポートの必要性を訴えています。
●Oxfamは、世界の最貧困層に対するcovid19ワクチン接種のコストについて議論しています。
●Center for Global Developmentは、シュタイナーUNDP総裁とテレビ会議を行い、UNDP及びより広範な国連システムとCOVID-19への対応について議論を行いました。会議の模様は以下のリンクよりアクセス可能です。
https://www.cgdev.org/event/conversations-covid-19-and-development-achim-steiner
●ウッドロウ・ウィルソンセンターは、コロナ時代におけるアフリカ・デジタル改革と題したウェブキャストを実施しました。会議の模様は以下のリンクより。
https://www.wilsoncenter.org/event/webcast-africas-digital-transformation-age-coronavirus
●ブルッキングス研究所は、グローバルな技術基盤及び米中における技術競争を取り巻く課題に対処するバーチャル・パネルセッション(2部構成)を開催しました。
Webinar: Global China — Assessing China’s technological reach in the world
●アジア財団は、グローバルデジタル開発フォーラムの一環で、証拠に基づく政策決定のためのデータ・エコシステムの構築と強化を中心テーマとしたワークショップを開催しました。
●外交問題評議会は、報告書「二つのパンデミック:COVID-19時代の家庭内暴力」を公表しました。同報告書は、コロナウイルス封じ込めのため,世界各国の政府がロックダウンを課す中、係る規制は特に女性、子供、LGBTOに対するDVのリスクが上昇するとしています。
https://www.cfr.org/in-brief/double-pandemic-domestic-violence-age-covid-19
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【3】東京発~世界銀行からのお知らせ
(1) 第一生命がサステナブル・ディベロップメント・ボンドを購入
(2) 住友生命がサステナブル・ディベロップメント・ボンドに投資
(3) 新ブログシリーズ「人事が語る~グローバルキャリア構築のための処方箋~」開始
(4) セミナーのお知らせ
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(1) 第一生命がサステナブル・ディベロップメント・ボンドに投資
世界銀行(IBRD、格付けAAA/Aaa)は、サステナブル・ディベロップメント・ボンドを発行(約104億円)し、ESG投資を推進する第一生命株式会社が、新型コロナウィルス感染症への対応も含む保健医療分野など、世界銀行が取り組む開発途上国支援に賛同し、全額を購入しました。サステナブル・ディベロップメント・ボンドは、加盟国におけるあらゆる分野の開発プロジェクトを支えるために発行されます。
プレスリリース:
http://wrld.bg/vK5j30qFQtF
(2) 住友生命がサステナブル・ディベロップメント・ボンドに投資
世界銀行(IBRD、格付けAAA/Aaa)は、期間15年、総額1億豪ドル(約 69 億円)のサステナブル・ディベロップメント・ボンドを発行し、住友生命保険相互会社が全額を購入しました。本債券の資金は、保健医療の分野や新型コロナウィルス感染症対策支援を含めたあらゆる分野の開発プロジェクトを支える世界銀行の資金ニーズに大きく貢献します。
プレスリリース:
http://wrld.bg/DllN30qGdHW
(3) 新ブログシリーズ「人事が語る~グローバルキャリア構築のための処方箋~」開始
世界銀行は、世界銀行本部人事総局の担当者が最新の採用動向、世銀の職場としての魅力をタイムリーに情報発信し、採用ウェブサイトでは伝えきれない情報や、日本人のみなさま向けのきめ細かなアドバイスなどをお伝えするシリーズ「人事が語る~グローバルキャリア構築のための処方箋~」を始めました。
第一回は、戸崎智支・HRビジネスパートナーから、今年1月に採用募集を開始し、多くの方からのご応募をいただいたリクルートミッションの採用背景と現状をご報告します。
詳細:
http://wrld.bg/m23w30qFOgC
(4) セミナーのお知らせ
■アフリカの鼓動:アフリカ経済動向分析2020年4月版
世界銀行グループTICADセミナーシリーズ第28回
日時:2020年5月22日(金)午前8時~午前9時
内容:セザール・カルデロン世界銀行アフリカ地域総局チーフエコノミスト室リード・エコノミストが、ワシントンよりライブストリーミングで「アフリカの鼓動:アフリカ経済動向分析2020年4 月版」(Africa’s Pulse: An Analysis of Issues Shaping Africa’s Economic Future – April 2020, Volume 21)の主なポイントを日本の皆様向けにご紹介します。
詳細・事前ご質問受付:
http://wrld.bg/bVHi30qGe4G
(世界銀行東京事務所:開裕香子)
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ワシントンDC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と
「メーリングリスト(devforum)」
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2020年5月19日発行