2022年11月1日発行
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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
-(dev-info)-
皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】ワシントンDC開発フォーラム便り
「腰を据えて」 大島かおり(世界銀行/ハノイ在住)
【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック
Care Internationalは、世界的な食糧不足により約6億人が毎日一食は抜かざるを得なくなる可能性があると分析しています(記事) 他
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り
タイトル:腰を据えて
執筆:大島かおり (世界銀行/ハノイ在住)
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12年間住んだワシントンDCから、9月中旬に、ベトナムの首都ハノイに引っ越しました。仕事も生活も心機一転の環境に感謝しています。10年ほど主にアフリカを担当していたので、インフラや生活・自然環境はもちろん、同僚や政府の仕事の仕方、法律やビジネスの枠組みなど、さまざまな場面で違いや少しの共通点を見つけたり経験したりするたびに、とても勉強になっています。
現地の文化や習慣について学ぶのは始まったばかりですが、違いを感じる点の一つは、在留邦人の方の多さです。特に、異動前まで担当していた仏語圏アフリカでは、言語の理由もあってか、日本人でお会いする方といえば国際機関を除くと大使館かODA関係の方にほぼ限られていました。一方ベトナムでは、感覚的には(正確な統計は知らないのですが)開発関係者はむしろ少数派ともいえる様子で、日本企業の方々、自分でビジネスをされている方やそのご家族がたくさん生活されていることに驚かされます。それに伴い、日本語で受けられる教育・医療サービスや日本の商品が手に入るお店もたくさんあり、流暢な日本語を話すベトナム人の方や、もう何十年とベトナムで暮らす日本人の方にもお目にかかります。お話しする機会があると、それぞれの方に、今ここに至るまでのストーリーがあって、経験や知識、スキルを活かしながらこの国と関わっていらっしゃるのだと知ることができます。
初めの二か月は、新たな仕事や生活立ち上げの慌ただしさであっという間に過ぎてしまいました。このフォーラム便りも、実は出張前夜に急いで書いているのですが、少し振り返って考えるよい機会になりました。住んでこそ気づくこと、感じられることに鈍感にならずに暮らしたいと思います。そして、組織の一員として赴任したからには、一体何をどのようにすれば自分が少しでも役立ちうるのか、限られた時間を大切に、離任時になって悔いの残らないように、仕事にも腰を据えて取り組みたいです。
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【2】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘devinfo.mailmagazine@gmail.com までご連絡ください
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– 日本関連 –
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- マダガスカル共和国との間で、供与限度額22.57億円の無償資金協力「稲種子生産ほ場(圃場)及び施設整備計画」に関する書簡の交換が行われました(記事)。
- バングラデシュ人民共和国との間で、総額4億7,600万円を供与限度額とする無償資金協力「人材育成奨学計画」に関する交換公文の署名及び書簡の交換が行われました(記事)。
- パラオ共和国との間で、供与額1億円の農畜産業関連機材供与のための無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の交換が行われました(記事)。
- 国際移住機関(IOM)との間で、10.19億円を供与額とする無償資金協力「太平洋島嶼国における感染症に対応するための国境管理能力向上計画(IOM連携)」に関する交換公文の署名が行われました(記事)。
- 国際移住機関(IOM)との間で、供与額11.70億円の対スリランカ及びモルディブに対する無償資金協力「南西アジアにおける感染症に対応するための国境管理能力向上計画(IOM連携)」に関する交換公文の署名が行われました(記事)。
- 国際協力機構(JICA)は、エクアドル共和国との間で、「新型コロナウイルス感染症危機対応緊急支援借款」を対象として230億円を限度とする円借款貸付契約に調印しました(記事)。
- 国際協力機構(JICA)は、モルディブの「気候変動に強靭で安全な島づくりプロジェクト」向けの資金活動契約を緑の気候基金(Green Climate Fund:GCF)と締結しました(記事)。
- 外務省国際機関人事センター主催で11月22日にJPO派遣制度オンライン説明会が開催されます(記事)。
- 外務省国際機関人事センター主催で11月24日にオンライン国際機関就職セミナーが開催されます(記事)。
- JICA海外協力隊秋募集を受け付けています(12月12日まで)(記事)。
- 外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています(記事)。
- 開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています(記事)。
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– バイ・ドナー関連 –
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- USAIDは、パキスタンの洪水で被災した人々を支援するため、3000万ドルの人道支援の追加提供を発表しました(記事)。
- 米国ミレニアム挑戦公社は、コソボ政府と取り交わしたエネルギーに対する2億8500万ドルの一連の投資について公表を行いました(記事)。
- KOICAはメタバース「KOICA World」を開発・公表しました(記事)。
- カナダ政府は、カナダ・アフリカ連合委員会ハイレベル対話を行い、平和と民主主義、持続可能な開発、健康、経済協力にて協力を強化する機会を確認しました(記事)。
- AFDは、ジェンダー平等と公共交通機関の安全性の関係についてHPで解説しています(記事)。
- GIZは、カーボベルデにおける電気自動車普及を支援しています(記事)。
- スウェーデン国際開発協力庁(Sida)は、2018-2022にザンビアで実施された性と生殖に関する健康と権利の促進についてのプロジェクト評価を発表しました(記事)。
- 欧州委員会(EC)のウルピライネン国際協力開発担当委員は、タンザニアとマラウイを訪問し、EU-Tanzania 2022 Annual Action PlanEU Youth Action Plan in Africaなどを発表しました(記事)。
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– 国際機関関連 –
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- IMFはアジア太平洋地域経済見通しを発表しました(記事)。
- 世界銀行は、最新の「一次産品市場の見通し(Commodity Markets Outlook)」を発表しました。その中で途上国の大半における通貨安が食料・燃料価格を押し上げているが、その結果、多くの国が以前から直面していた食料・エネルギー危機が悪化しかねないと、指摘しています(記事)。
- 世界銀行は、パキスタンの洪水被害に関するアセスメントを発表しました。被害額149億ドル、経済損失額は152億ドルと見積もり、復興には163億ドル必要だと算出しています(記事)。
- 世界銀行は、次のパンデミックに対応するためのOne Health Approach Reportを発表しました(記事)。
- アジア開発銀行は、パキスタンの社会保障、食糧安全を支援するための15億ドルの支援を承認しました(記事)。
- アフリカ開発銀行は、安全保障、投資、開発に関するレポート”The Security, Investment, and Development Nexus: A Diagnostic Assessment”を発表しました(記事)。
- 米州開発銀行は、エルサルバドルの農村地域の道路拡大支援を目的とした1億ドルのプロジェクトを承認しました(記事)。
- UNFCCCは、温室効果ガス排出状況を分析した報告書を出版し、温暖化を避けるため努力が不十分であると警告しています(記事)。
- UNICEFは、このままでは2050年までに全ての子供達が熱波の悪影響を受けることになると分析した報告書を出版しました(記事)。
- WHO・ユニセフ・世界銀行は、安全な飲み水への投資を増やさなければならないと分析した報告書を出版しました(記事)。
- UNDPは、もっと女性に優しい都市計画が必要であることを分析した報告書を出版しました(記事)。
- 国連諸機関は、コレラワクチンの不足により、標準的なワクチン投与ができなくなっていると報告しています(記事)。
- ユネスコは、アフリカ大陸の子供達は他の地域の子供達と比べて5倍も読み書きを身につけられていないと報告しています(記事)。
- 国連安全保障理事会は、治安が極度に悪化しているハイチを支援するために、ギャング達に対して制裁を科しました(記事)。
- UNICEFは、インフレとウクライナ侵攻で東欧中央アジア地域で子供の貧困が19%も増加したと報告しています(記事)。
- UNDPは、最新の多元的貧困指標を発表しました(記事)。
- UNEPは、土壌に残るプラスティックを分析した報告書を出版し、この問題が生物多様性や健康に影響を及ぼすと警告しています(記事)。
- 国連諸機関は、子供と女性の健康状況が複合要因により悪化していることを分析した報告書を出版しました(記事)。
- WHOは、新型コロナが蔓延する中で結核の感染者数と死亡者数が増加したと報告しています(記事)。
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– シンクタンク・NGO関連 –
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- 11月9日にウェビナー「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」が開催されます(記事)。
- Oxfamは、毎年途上国では約1億9千万人が気候変動による自然災害の被害を受けていると分析した報告書を出版しました(記事)。
- Oxfamは、環境ファイナンスの実態は先進国が報告しているものの1/3程度に過ぎないと分析しています(記事)。
- Save the Childrenは、世界の子供の1/3は気候変動と貧困の二重の被害に直面していると分析した報告書を出版しました(記事)。
- Plan Internationalなどの5つのINGOは、2030年までに公平な援助システムを構築する宣言に署名しました(記事)。
- Care Internationalは、チャドで発生した洪水の被害者は100万人を超えると報告しています(記事)。
- Care Internationalは、世界的な食糧不足により約6億人が毎日一食は抜かざるを得なくなる可能性があると分析しています(記事)。
- ブルッキングス研究所は、化石燃料からの脱却及びそれを迅速に実施するための課題についてポッドキャストを公開しました(記事)。
- アジア財団は、ワールド・アフェアーズとアジア財団と共に、貧しい人々や疎外された人々のエンパワーメントの最前線で活躍する第一線の実務家の話を聞くために、セミナーを開催します(記事)。
- JETROアジア経済研究所は、各種レポート及びディスカッションペーパーを公表しました(記事)。
- 英ODIは、紛争化における気候変動への適応についての報告書を発表しました(記事)。
- 英王立国際問題研究所(チャタムハウス)において、ジョン・ケリー米気候問題担当大統領特使がCOP27への展望を語りました(記事)。
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「メーリングリスト(devforum)」
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2022年11月1日発行