2023年1月11日発行 http://www.devforum.jp/
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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス dev-info
皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り
「新しい景色」表 将幸(経済協力開発機構/公共ガバナンス局、パリ在住)
【2】 ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック
●国連安全保障理事会は、アフガニスタンにおける一連の女性に対する制限について声明を発表しています(記事)。
●Save the Childrenは、アフガニスタンなどの8か国で深刻な食糧不足に陥っている人の数が、この3年間で57%増加し2500万人を超えていると報告しています(記事)。
●ESCWAは、アラブ地域の失業率は約12%で世界でも最も高いという調査結果を公表しました(記事)。 他
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り
「新しい景色」表 将幸(経済協力開発機構/公共ガバナンス局、パリ在住)
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新年から早くも2週間が経とうとしていますが、昨年を振り返ってみると今後の歴史に刻まれる激動の1年だったのではないかと思います。
コロナ情勢がまだ不透明な中、2月にはロシアのウクライナ侵攻が開始。国際法上の国家主権不可侵という概念が大きな挑戦を受けました。古巣のペルーでは、12月にねじれ国会を解散すべく自主クーデターを試みた大統領が国会決議で罷免、その後国家反逆罪で警察に拘束されたことが原因で、警察・軍からなる治安部隊と国民が衝突する政治暴動が発生しました。ペルーでは過去5年間で大統領が5回変わっており(2020年には5日で3人)、一部EU諸国での非民主化傾向も相まって、民主主義の真価がより一層問われた1年だったかと思います。
明るい話題を1つ挙げるとすれば、まだ記憶に新しいワールドカップ。日本はW杯王者のドイツと(私が長年大ファンの)スペインに大金星。前大会準優勝のクロアチアにPK戦で敗れ史上初のベスト8入りは再び逃したものの、世界を驚かす大健闘でした。(余談ですが、私は試合中「敵国」であるクロアチアの仕事をしておりました)帰国後、森保監督は「新しい景色を見ることはできなかったが、選手達は新しい時代を見せてくれた」とおっしゃいました。しかし、私は十分にいつもとは違う「新しい景色」を見せてくれたと思っています。
さて、私がペルーから欧州に移って6年弱になりますが、ヨーロッパに住む醍醐味の1つとして、旅行がしやすいという点が挙げられると思います。年末は1週間ほどアイスランドに行き、人生初のオーロラ観測を始めとした大自然の織りなす「新しい景色」を拝観させていただきました。気づけば、ヨーロッパは40カ国訪れたことになります。未踏地の残り6カ国はノルウェー、キプロス、モルドバ、ウクライナ、ベラルーシ、ロシア。一部は現在訪問が難しくなっていますが、1日も早く情勢が沈静化することを願っています。
仕事面でも色々ありましたが、1番印象に残っているのはチリ財務省との案件。小規模案件ながら、チリの行政制度改革に結びつけることができました。また、引き続き奮闘しているセルビア語のお陰で、クロアチアやスロベニアのEUとの大規模案件も担当することになりました。セルビア語を始めると周囲に公言した当初は、20年ほど前に(当時はまだまだマイナーだった)スペイン語を大学で専攻することを決めた時と同様、効率的とは言えない投資と言われましたが、「直感が行く道を決める」ごとく決断してよかったと思っています。完全な習得には10年近くかかると言われる複雑な格変化(英語のmyだけでも42通りの変化!)等、英語やスペイン語と同じレベルで仕事で使用することはまだできませんが、それでもちょっとした日常会話ができるだけでも上記の各国政府との距離は一気に縮まり、大きく仕事に役立っています。
現代社会では周囲に自己アピールをしていくことが重要と言われていますが、同じ自己アピールでも、自身の功績・貢献以上に、自分の直感を信じて、自分がどのようなことに関心を持っており、そのために今何をしているのかを常に発信し続けることが重要だと感じています。欧州に来るまでは南米一辺倒でしたが、バルト諸国、そして新たな言語を始めたことでバルカン諸国等、仕事面や価値観においても「新たな景色」をみることができ興味深いです。
2023年も旅行、仕事、そして外国語学習を通してまた「新しい景色」に出逢えればと思っています。末筆ながら、皆様におかれましても、2023年もまた一つでも多くの「新しい景色」を観られる実りある一年になることを願っています!
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【2】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘こちら までご連絡ください。
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– 日本関連 –
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●ケニア共和国との間で、総額2億4,300万円を限度とする無償資金協力「人材育成奨学計画」に関する書簡の交換が行われました(記事)。
●日本政府は、ハイチにおけるコレラの感染拡大に対し、国連児童基金(UNICEF)、国連世界食糧計画(WFP)、及び国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)を通じて、300万ドルの緊急無償資金協力を実施することを決定しました(記事)。
●国際協力機構(JICA)は、トルコ共和国政府との間で、地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)「トルコにおける顧みられない熱帯病、特に節足動物媒介性感染症制御に向けたワンヘルス的展開」に関する討議議事録に署名しました(記事)
●同じくJICAは、国際移住機関(IOM:International Organization for Migration)との間で、コンゴ民主共和国の「地域警察活動強化計画(IOM連携)」を対象として5億1,400万円を限度とする無償資金協力の贈与契約を締結しました(記事)。
●外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています(記事)。
●開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています(記事)。
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– バイ・ドナー関連 –
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●英国は、洪水被害を受けたパキスタンに対する支援を発表しました(記事)。
●AFDは、2022年のハイライトとして、海の生物多様性や食の安全保障など、6項目を挙げています(記事)。
●AFDは、AFDの活動とSDGsとの整合性を確認するための仕組み、Sustainable Development Analysis and Opinion Mechanismを更新しました(記事)。
●スウェーデン国際開発協力庁(Sida)は、UNEPとのパートナーシップを更新し、2025年までの3年間に1870万ドルを拠出します(記事)。
●米国政府は、パキスタンの洪水被害に対する復興支援として1億ドルを拠出します(記事)。
●カナダ政府はエクアドルとの自由貿易協定に関する公開協議を開始することを発表しました(記事)。
●豪州政府は、12月29日、オーストラリア・インド経済協力貿易協定(ECTA)を発効しました(記事)。
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– 国際機関関連 –
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●国連安全保障理事会は、アフガニスタンにおける一連の女性に対する制限について声明を発表しています(記事)。
●UNHCRは難民の状況に関する2022年の振り返りを行っています(記事)。
●国連は環境・気候変動分野の2022年の振り返りを行っています(記事)。
●国連は紛争分野の2022年の振り返りを行っています(記事)。
●WHOは、ヘルス分野の2022年の振り返りを行っています(記事)。
●ESCWAは、アラブ地域の失業率は約12%で世界でも最も高いという調査結果を公表しました(記事)。
●FAOとEUは、ウクライナの農業セクター支援のために155万ドルを拠出しました(記事)。
●UNDPは、パキスタンでの洪水被害により、さらいに900万人が貧困に陥る恐れがあると報告しています(記事)。
●2023年度のJPO候補者選考試験のための募集要項が発表されました。応募受付は2月1日から3月8日まで(記事)。
●国際通貨基金は、同サイト上で「アジアの生産性向上、デジタル化が鍵」と題したブログを公開しています(記事)。
●世界銀行は、最新の報告書”Global Economic Prospects”の中で、ウクライナでの戦争の影響で国際的に成長が鈍化していると指摘しています(記事)。
●米州開発銀行は、ラテンアメリカ、カリブ海地域の貿易に関する最新の報告書”Trade Trends Estimates: Latin America and the Caribbean”を発表しました(記事)。
●アフリカ開発銀行は、Agripitch選考のファイナリストを表彰しました(記事)。
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– シンクタンク・NGO関連 –
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●Save the Childrenは、レバノンで栄養不良の子供の割合が42%に到達しようとしていると報告しています(記事)。
●Save the Childrenは、アフガニスタンなどの8か国で深刻な食糧不足に陥っている人の数が、この3年間で57%増加し2500万人を超えていると報告しています(記事)。
●英ODIは、気候リスクに対する保険プレミアムへの助成金についての報告書を発表しました(記事)。
●英サセックス大学IDSは、2023年の開発協力の展望についてのイベントを1月31日に開催します。オンラインでの参加が可能です(記事)。
●英王立国際問題研究所(チャタムハウス)の専門家は、食とエネルギー価格の高騰によりアフリカ諸国は2023年も政治的、経済的脆弱性に晒されると警告しています(記事)。
●世界経済フォーラムは、「グローバル・ヘルスケアの戦略的展望」を発出し、持続可能で強靭なヘルスケアシステムに向けた提言を提供しています(記事)。
●Centre for Global Developmentは、東アジア及びラテンアメリカにおける成長パフォーマンスの比較に関する考察を発出しました(記事)。
●JETROアジア経済研究所は、2月6日、国際シンポジウム「アジアにおける海洋プラスチック汚染と対策:生態系への影響と国際協力の取組み」を開催します(記事)。
●アジア財団は、2023年度、LeadNextフェローの募集を行います(記事)。
●CSISは、1月11日、河野太郎デジタル担当大臣によるThe CSIS Japan Chairを開催します(記事)。
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2023年1月11日発行