2023年3月8日発行 http://www.devforum.jp/
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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス dev-info
皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り
「2023年の日本人採用プログラム、まもなくスタートします!」 大森功一 (世界銀行東京事務所 上級対外関係担当官)
【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック
- 国連は、ロシアのウクライナ侵攻から1年経ち1800万人が人道支援を必要としていると報告しています(記事)。
- UNDPは、トルコとシリアを襲った地震により150万人がホームレスとなり、住宅建設支援の重要性を訴えています(記事)。
- 外務省は、開発協力大綱改定にあたり、林外務大臣の下、中西寛京都大学大学院法学研究科教授を座長とする「開発協力大綱の改定に関する有識者懇談会」を設置し、開発協力大綱改定に向けた検討を進めていくことを決定しました(記事)。他
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り
「2023年の日本人採用プログラム、まもなくスタートします!」 大森功一 (世界銀行東京事務所 上級対外関係担当官)
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2020年2月頃の段階からコロナ禍のために世銀職員の来日がなくなり、同年5月にはセミナーなどは全てオンラインにシフトし、世銀の活動や報告書のご紹介や日本の皆様との意見交換の方法がすっかり様変わりしました。東京発のセミナーにも東京以外の国内各地だけでなく、世界各地からご参加いただくようになり、まさに時空を超えているかのようでした。
そして、どこかでなんとなく懐かしさというか、心地良さも感じるようになりました。そう、これはちょうど、私自身が学生だった時代のインターネットの黎明期の、IRCというチャット空間で世界各地に散らばる同世代の日本の学生が繋がっていた、あの感覚に似ていると気づきました。
当時は、冷戦が終結していわばポスト冷戦期に入って数年が経過した頃です。国民国家の役割というか位置付けが大きく変化し、あたかも国境が溶解するかのように見えました。企業や市民社会などの国家以外の諸々のアクターの役割が高まり、そしてその先に全く別の世界観が構築されつつあるのではないかとワクワクしました。あのIRC上で繰り広げられていたやり取りは、そこにまさに時空を超えうる場が生まれているのではないか、とすら思わせるものでした。
そういうことばかり考えていた時代に、ニューヨーク、ワシントンDC、ジュネーブの国際機関で働く諸先輩に様々な場面で直接お会いする機会がありました。無邪気な学生の一方的なアプローチを快く受け入れ、時にランチやディナーに招いて下さったことは今でも感謝に絶えません。こうした機会を通じ、全く違うバックグラウンドの、各国から集まった多様な同僚と一緒に働くことの様々なエピソードに触れたことは、その後の私自身の進路に大きなインパクトをもたらしました。今後はささやかではありますが、今の学生・院生や中高生の皆様に、セミナーやレクチャーを通じて、また直接お会いすることで、国際機関でのキャリアを考えてもらうきっかけを提供できればと思っています。
まもなく、2023年の世界銀行グループ日本人採用プログラムの募集期間がスタートします。ハイブリッド形式で説明会を名古屋、広島、大阪、東京で開催する他、キャリアセミナーも多く実施する予定です。詳しくは、世界銀行東京事務所のウエブサイトをご覧ください。
https://www.worldbank.org/ja/news/feature/2023/02/03/dfsp2023-jpo-and-mc
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【2】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘こちら までご連絡ください。
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– 日本関連 –
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- 外務省は、開発協力大綱改定にあたり、林外務大臣の下、中西寛京都大学大学院法学研究科教授を座長とする「開発協力大綱の改定に関する有識者懇談会」を設置し、開発協力大綱改定に向けた検討を進めていくことを決定しました(記事)。
- カンボジア王国との間で、カンボジアに対する無償資金協力「スバイリエンにおける上水道拡張計画」のための贈与の限度額の修正に関する交換公文の署名が行われました(記事)。
- スリランカ民主社会主義共和国との間で、供与額50億円の対スリランカ無償資金協力「経済社会開発計画」(保健医療分野における人道支援)に関する書簡の交換が行われました(記事)。
- 国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)在バングラデシュ事務所代表との間で、供与額6億円の対バングラデシュ無償資金協力「バシャンチャ―ル島及びコックスバザール県におけるミャンマーからの避難民のための人道支援計画(UNHCR連携)」に関する交換公文の署名が行われました(記事)。
- 国連事務次長補兼総裁補兼アジア・太平洋局長との間で、供与額51.05億円の無償資金協力「気候に対して強靱な発展及びネット・ゼロに向けた太平洋地域におけるグリーン・トランスフォーメーション推進計画(UNDP連携)」に関する書簡の交換が行われました(記事)。
- 国際協力機構(JICA)と世界銀行グループは、オンラインで第9回JICA-世界銀行グループ・ハイレベル対話を実施しました。両者は、世界の喫緊の課題である3つのテーマ(気候変動、食料安全保障、民間セクターファイナンス)について意見交換し、各地域においても一層の連携強化を図ることで合意しました(記事)。
- 外務省国際機関人事センター主催で3月28日オンライン国際機関就職セミナー「仏語圏の大学院から国際機関へ」が開催されます(記事)。
- 外務省国際機関人事センター主催で4月13日オンライン国際機関就職セミナー「家族同伴で国際機関のフィールド勤務」が開催されます(記事)。
- 2023年度のJPO候補者の選考試験の受付が開始されました。応募期間は、2月1日(水)~3月8日(水)(日本時間)です(記事)。
- 外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています(記事)。
- 開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています(記事)。
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– バイ・ドナー関連 –
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- USAIDはケニアに対し1億2600万ドルの追加食糧支援を行う事を発表しました(記事)。
- カナダ政府は、イエメン紛争における人道的ニーズへの継続的対応の一環として、2023年にカナダから4600万ドルの資金提供を行うと発表しました(記事)。
- 英国は、米州投資公社(IDB Invest)に加盟しました(記事)。
●AFDは、中央アフリカにおける性暴力被害者支援プロジェクトの成果をHPで紹介しています(記事)。
●EC(欧州委員会)のウルピライネン国際協力開発担当委員は、第5回国連後発開発途上国(LDC)会議において、LDCへの支援を再確認しました。EUはLDCに対する最大の支援パートナーであり、2014-2020に283億ユーロを拠出しています(記事)。
●欧州連合(EU)とEIBは、サントメ・プリンシペの水道インフラ改善に1400万ユーロの支援を行います(記事)。
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– 国際機関関連 –
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- 世界銀行は、最新の報告書”Women, Business and the Law 2023”の中で、男女間の法的格差解消に向けた改革のペースが世界的に20年ぶりの低水準に落ち込んでおり、重要な時期に世界経済の成長を妨げかねないと指摘しています(記事)。
- アジア開発銀行とモンスーン・ウインド・パワー・カンパニー・リミテッドは、隣国ベトナムへの電力の輸出、販売を目的として、ラオス南部のセコン県とアッタプー県に600メガワットの風力発電所を建設するために必要な6億9,255万ドルのノンリコースのプロジェクト・ファイナンス・パッケージに署名しました(記事)。
- アフリカ開発銀行は、リベリアの金融包摂に関するロードマップ”Financial Inclusion Framework and Implementation Roadmap”を発表しました(記事)。
- アフリカ開発銀行は、産業貿易ビジネスフォーラムをエジプトで開催しました(記事)。
- 米州開発銀行は、過去25年のラテンアメリカの地域統合に関するパブリックコメントに関する新報告書”The Voice of Latin America: Public opinion on regional integration over the last 25 years”を発表しました(記事)。
- 米州開発銀行(IDB Lab)とグーグルは、科学・技術・工学・数学分野における女性の起業提案書を受け付けています(記事)。
- UNICEFとILOは、子供を持つ家庭が社会保障へアクセスできている割合が低下していることを明らかにした報告書を出版しました(記事)。
●WHOは、コレラの感染拡大により43カ国の10億人がリスクにさらされていると報告しています(記事)。
●国連は、紛争が続くイエメンの1730万人を支援するために43億ドルのアピールを発表しました(記事)。
●UNHCRは、アフリカの角地域で800万人が食糧支援を必要としており、その支援のために1億3700万ドルのアピールを発表しました(記事)。
●UNDPは、トルコとシリアを襲った地震により150万人がホームレスとなり、住宅建設支援の重要性を訴えています(記事)。
●UNDPは、途上国が抱える債務とSDGs実現をに向けた資金を分析した報告書を出版しました(記事)。
- 国連は、ロシアのウクライナ侵攻から1年経ち1800万人が人道支援を必要としていると報告しています(記事)。
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– シンクタンク・NGO関連 –
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- 3月16日に実務者向けコンプライアンス勉強会「ミッション達成と日々の業務の『接着剤』としての方針・規程を考える:ハンガー・フリー・ワールドの事例から」が開催されます(記事)。
- Save the Childrenは、経済危機が続くスリランカで子供を持つ家庭の約半数が子供の食料を減らさざるを得ない状況になっていると報告しています(記事)。
- Save the Childrenは、ソマリアで5歳未満児の約半数が栄養不良という危機的な状況にあると報告しています(記事)。
●Oxfamは、バイデン政権が次期世界銀行総裁候補としてバンガ氏を指名したことについてコメントを発表しています(記事)。
- 世界経済フォーラムの「オーシャン・アクション・アジェンダ」は、世界中で急増するカーボンクレジットに対する需要に応えるため、新たなイニシアチブ「ブルーカーボン・アクション・パートナーシップ(BCAP)」を立ち上げました(記事)。
- JETROアジア経済研究所は、3月9日に講演会「経済大国インドネシア そのポテンシャルと実像」を開催します(記事)。
- ブルッキングス研究所は、「途上国が気候変動対策のカギを握る」と題したポストを掲載しました(記事)。
- 英王立国際問題研究所(チャタムハウス)は、中国の気候変動対策についての報告書を発表しました(記事)。
●英ODIは、コロナ禍以降の低所得国における社会的支援の財源オプションについての報告書を発表しました(記事)。
●ODIは、アジア太平洋地域におけるデジタル・フィナンシャル・インクルージョンについての報告書を発表しました(記事)。
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ワシントンDC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と
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