【dev-info】 2023年10月18日号(第108回世銀・IMF合同開発委員会がモロッコにおいて開催 他)

2023年10月18日発行 http://www.devforum.jp/

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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス dev-info

皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。

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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り

「ASEANのために、日本のために、地域と世界のために」(ASEAN日本政府代表部大使 紀谷昌彦)

 

【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック

  • 第108回世銀・IMF合同開発委員会がモロッコにおいて開催され、議長声明が公開されています(記事)。
  • USAIDはアフリカ、アジア、ラテンアメリカ、カリブ海地域の15カ国において、新たな健康上の脅威を予防、検知、対応するための地域社会を支援する能力強化に向け、現地と協力する5年間最高3700万ドルの契約である「グローバル・ヘルス・セキュリティの地域化」プロジェクトの開始を発表しました(記事)。他

【3】GRIPS開発フォーラム

 

(1) 開発フォーラム・セミナーを開催しました:”Korea’s ODA to Africa in the ICT Sector: Was it Effective?”

(2) 『Introducing Foreign Models for Development: Japanese Experience and Cooperation in the Age of New Technology』刊行

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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り

「ASEANのために、日本のために、地域と世界のために」

(ASEAN日本政府代表部大使 紀谷昌彦)

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ワシントンDCの皆さん、そして日本と世界で開発問題に取り組んでいる皆さん、こんにちは!2001年から2003年までワシントンDCで本フォーラム幹事を務めていた紀谷昌彦です。

 

フォーラムが20年以上継続して、ブラウンバッグランチ(BBL)が250回以上、ワークショップが70回以上開催され、この隔週のメルマガ(dev-info)が300号以上発行されていることを嬉しく思います。これまでの幹事の皆様の努力と参加者の皆様の応援があったからこそ、このネットワークが世界中で活躍する開発関係者を結びつけ、ここまで広がったのだと感じています。

 

私は昨年11月からジャカルタに赴任して、ASEANを担当しています。今年は日本ASEAN友好協力50周年です。先月は当地で日ASEAN首脳会議が開催され、包括的戦略的パートナーシップ(CSP)が合意されました。12月には東京で日ASEAN特別首脳会議が開催され、新たな時代を共に創るためのビジョンが共同で打ち出される予定です。

 

この機会をとらえて、日ASEAN協力案件を幅広い分野で形成しています。エネルギー移行、気候変動・環境への対処、デジタル化、保健、防災、食糧・エネルギー安全保障、更には文化・人的・知的交流、次世代間の連携など、様々なイニシアティブを具体化する作業が進んでいます。皆さんも関心のある分野が含まれているのではないでしょうか。

 

ジャカルタの現地で感じるダイナミズムは、(1)「オールジャパン」のプラットフォーム形成、(2)日本とASEANの「共創」の深化、そして(3)インド太平洋から世界への「パートナーシップ拡大」の相互連関です。

 

言い換えれば、(1)幅広い組織や企業の官民連携で「日本の強み」を現実化すること、(2)ASEANとの協働で現地の社会課題を解決する「イノベーション」を生み出すこと、(3)それを地域と世界に「開かれた協力」で展開していくことです。日本の「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」とASEANの「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」は共鳴するビジョンです。

 

日本が組織・分野・世代を超えてASEANと正面から向き合い、諸問題の解決に取り組むことで、日本の強みを引き出し、それを地域と世界に生かしていく。世界のためにも、日本を強くすることが必要です。そのためにも、ASEANはすばらしい友人です。ワシントンDC開発フォーラムのご縁を生かして、フォーラムに参加されている全ての皆さんと一緒に、世界の開発問題の解決に向けて取組を進めていきたいと思います。

 

日本ASEAN友好協力50周年にご関心がありましたら、先日の日ASEAN首脳会議や50周年特設ページをご覧いただければ幸いです。

(日ASEAN首脳会議(2023年9月6日、於ジャカルタ))

https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/rp/page6_000906.html

(50周年特設サイト:ASEAN日本政府代表部)

https://www.asean.emb-japan.go.jp/itpr_ja/special-page.jp.html

(50周年特設サイト:日本アセアンセンター)

https://aseanjapan50.jp/

 

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【2】 開発フォーラム新着情報チェック

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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を

|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、

└――┘こちら までご連絡ください。

 

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– 日本関連 –

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  • 第78回世界銀行・IMF年次総会がモロッコで開催され、鈴木財務大臣が総務演説を行いました(記事)。

 

  • 国際連合開発計画アフガニスタン事務所常駐代表との間で、供与額14.06億円の無償資金協力「アフガニスタン民間部門における女性の経済活動強化計画(UNDP連携)」に関する書簡の交換が行われました(記事)。

 

  • コンゴ共和国日本国特命全権大使(コンゴ民主共和国にて兼轄)と国際連合世界食糧計画(WFP)コンゴ共和国事務所副所長との間で、供与額2.5億円の無償資金協力「食糧援助」に関する書簡の交換が行われました(記事)。

 

  • 国際連合児童基金(UNICEF)マリ代表との間で、供与額5.2億円の無償資金協力「マリ脆弱な地域における「みんなの学校」モデルに基づく児童の教育推進計画(UNICEF連携)」に関する書簡の交換が行われました(記事)。

 

  • ルワンダ共和国との間で、供与限度額20.09億円の無償資金協力「キガリ市における高度道路交通システム導入計画」に関する書簡の署名・交換が行われました(記事)。

 

  • エチオピア連邦民主共和国において、無償資金協力「TICAD産業人材育成センター建設計画」(2018年調印)で建設されたTICAD産業人材育成センターの完工式典が開催されました(記事)。

 

  • 在オランダ日本国大使館主催で、1月9日(木)12:00~13:45(オランダ時間)/20:00~21:45(日本時間)「国際機関で働こう!国際機関オンラインセミナー」が開催されます。受付の締切は11月7日(記事)。

 

  • 外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています(記事)。

 

  • 開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています(記事)。

 

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– バイ・ドナー関連 –

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  • USAIDはアフリカ、アジア、ラテンアメリカ、カリブ海地域の15カ国において、新たな健康上の脅威を予防、検知、対応するための地域社会を支援する能力強化に向け、現地と協力する5年間最高3700万ドルの契約である「グローバル・ヘルス・セキュリティの地域化」プロジェクトの開始を発表しました(記事)。

 

  • ミレニアム・チャレンジ・コーポレーション(MCC)のアリス・オルブライトCEOは、MCC-ネパール・コンパクトの成功を祝うネパールへの旅を終えました(記事)。

 

  • カナダ政府は、トロントで開催された「Africa Accelerating 2023」会議の開幕にあたり、メアリー・ウン輸出促進・国際貿易・経済開発大臣が基調講演を行いました。会議の中でウン大臣は、貿易・投資の優先事項を推進し、カナダとアフリカ諸国との経済協力を深めるためのカナダの取り組みについて述べました(記事)。

 

  • 豪州政府は、紛争の影響を受けているガザの市民に対し、1,000万ドルの人道支援を提供します(記事)。

 

  • 英国は、パレスチナへの1000万ポンドの人道支援を行うことを発表しました(記事)。

    ●英国は、バンコクで開催されたロヒンギャ難民支援会議において、追加で450万ポンドの支援を行うことを発表しました。UNHCRは、支援に必要な資金の40%ほどしか集まっていないとし、国際社会の支援を訴えています(記事)。

    ● AFDは、西アフリカ地域における食糧安全保障に向けた5つの事業をHPで紹介しています(記事)。

 

  • スウェーデン国際開発協力庁(Sida)は、オランダ開発組織(SNV)が実施したINCREASEプロジェクト(農業/再生可能エネルギー/気候変動/中小企業支援などを含む、総額7900万クローネの大規模事業)の評価レポートを発表しました(記事)。

    ●欧州委員会(EC)は、EIBおよびビル&メリンダ・ゲイツ財団と共に、ポリオ根絶に向けて総額11億ユーロを拠出します(記事)。

 

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– 国際機関関連 –

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  • 国連諸機関は、地震に見舞われたアフガニスタンの支援のためにアピールを発表しています(記事)。

 

  • WMOは、State of Global Water Resource2022を出版しました(記事)。

 

  • 国連は、カラバフから発生した避難民の支援のために9700万ドルのアピールを発表しました(記事)。

 

  • IOMは、ギャングによって避難を余儀なくされたハイチの人々の支援のために2100万ドルのアピールを発表しました(記事)。

 

  • 国連は、2024年度の予算として33億ドルを計上しました(記事)。

 

  • ユニセフとWHOは、世界の出生児の1/10は早産で生まれているため栄養・メンタルヘルスの支援の強化を訴えています(記事)。

 

  • ユニセフは、気候変動が原因で過去6年間で約4300万人の子供達が家を追われたと分析しています(記事)。

 

  • WFPは、スーダンからの避難民の流入が続き南スーダンでの食糧支援が約5億ドルの資金不足に陥っていると報告しています(記事)。

 

  • 第108回世銀・IMF合同開発委員会がモロッコにおいて開催され、議長声明が公開されています(記事)。

 

  • OECDは新報告書「成長に向けて(Going for Growth 2023)」を発表し、その中で、新型コロナウイルスパンデミックとロシアのウクライナ侵攻の影響は、中長期的に力強く持続可能な成長と、競争力に長け革新的で強靭な経済を実現するうえで必要な構造政策改革を実行する好機であると論じています(記事)。

 

  • 国際開発金融機関(MDBs)は、世銀IMF年次総会に際し、さらなる協調、協働のための共同声明を発表しました(記事)。

 

  • アフリカ開発銀行は、水資確保を通してブルンジの気候変動に対応していくための1300万ドルのグラントを承認しました(記事)。

 

  • 米州開発銀行は、パナマの零細、中小企業ビジネスを支援するための1億5000万ドルのプロジェクトを承認しました(記事)。

 

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– シンクタンク・NGO関連 –

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  • Oxfamは、途上国が向こう5年間で債務問題により政府支出を約2300億ドル削減しなければならない状況にあると分析しています(記事)。

 

  • Oxfamは、イエメンで1/3以上の人が極度の飢餓状態に陥っていると報告しています(記事)。

 

  • 2023年度QA(Quality and Accountability)トレーナー養成研修が開催されます(記事)。

 

  • Save the Childrenは、バングラデシュでデング熱で流行しており子供が既に113人死亡していると報告しています(記事)。

 

  • Save the Childrenは、気候変動と少女婚の影響を分析した報告書を出版しました(記事)。

 

  • 世界経済フォーラムは、グローバル・フューチャー・カウンシル年次総会を開催します(記事)。

 

  • JETROアジア経済研究所は、第45回(2024年度)「アジア経済研究所発展途上国研究奨励賞」候補作品公募のお知らせを公表しました(記事)。

 

  • アジア財団は「Leaders on the Frontlines Awards」において、持続可能な開発のチャンピオンを称え、メコン川擁護者のニワット・ロイケオ氏、気候変動擁護者で米下院名誉議長のナンシー・ペロシ氏、2023年度アジア財団開発フェローを表彰しました(記事)。

 

  • 英王立国際問題研究所(チャタムハウス)の専門家は、IMFの出資割当額の引き上げ交渉について、地政学的な影響が高まっていると分析しています(記事)。
  • 英ODIは、人道支援国家としてのドイツについて分析した報告書を発表しました(記事)。

    ●英ODIは、ウクライナ戦争下におけるアフリカ諸国のレジリエンスについての報告書を発表しました。あわせて、アフリカの女性への経済的影響についても分析しています(記事記事)。

 

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【3】GRIPS開発フォーラム

(1) 開発フォーラム・セミナーを開催しました:”Korea’s ODA to Africa in the ICT Sector: Was it Effective?”
(2) 『Introducing Foreign Models for Development: Japanese Experience and Cooperation in the Age of New Technology』刊行

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(1) 開発フォーラム・セミナーを開催しました:”Korea’s ODA to Africa in the ICT Sector: Was it Effective?”

10月5日、来日中のJinsang Lee教授(韓国航空宇宙大学 国際開発センター長)をお招きして、「Korea’s ODA to Africa in the ICT Sector: Was it Effective?」をテーマにお話いただきました。研究者、実務家、学生をはじめとする方々のご参加のもと、韓国科学技術院の Kyung Ryul Park氏のキックオフコメントを含め、活発に議論をおこないました。

当日の発表資料は、下記サイトのWhat’s New記事よりご参照ください。
https://gdforum.sakura.ne.jp/ja/

(2) 『Introducing Foreign Models for Development: Japanese Experience and Cooperation in the Age of New Technology』刊行

Springer社より、大野泉・神公明・天津邦明・森純一編著によるオープンアクセス書籍が出版されました。本書は、今日の開発途上国が外来の経済発展モデルをいかに効果的に学び、自国の開発政策の策定に適用させるかの方法に焦点を当てた研究です。鍵概念は、翻訳的適応とローカルラーニングです。本書はJICA緒方貞子平和開発研究所の研究プロジェクト「日本の産業開発と開発協力の経験に関する研究:翻訳的適応プロセスの分析」の成果をまとめたもので、開発協力の実務と研究で豊富な経験をもつ10人が執筆しています。

オープンアクセス(Springer)
https://link.springer.com/book/10.1007/978-981-99-4238-1

書籍紹介(JICA緒方貞子平和開発研究所)
https://www.jica.go.jp/jica_ri/news/topics/2023/1519859_23484.html

GRIPS開発フォーラム・岩田
https://gdforum.sakura.ne.jp/ja/index.htm

 

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ワシントンDC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と

「メーリングリスト(devforum)」

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2023年10月18日発行

 


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