2024年2月20日発行
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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス
-(dev-info)-
皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。
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【1】ワシントンDC開発フォーラム便り
「グローバル社会を生きる子どもたちへ伝えることとは」山本さおり(JICA/ワシントンD.C.)
【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック
UNHCRは、東部コンゴで紛争が激化し、この1週間だけでも13.5万人が避難を余儀なくされたと報告しています(記事)
国連は、紛争が続くスーダンで70万人の子供が飢餓の危機に瀕していると報告しており、27億ドルのアピールも発表しました(記事) 他
【3】GRIPS開発フォーラム
・ハイブリッドセミナー:ベトナムの30年を振り返る
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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り
タイトル:グローバル社会を生きる子どもたちへ伝えることとは
執筆:山本 さおり(JICA/ワシントンD.C.)
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コロナ禍の日本からワシントンD.C.へ引っ越してきたとき、娘はまだ4歳の年中でした。それまで全く英語を話さなかった娘が2週間足らずでペラペラと話し始めたことにも心底驚かされましたが、それ以上に驚いたのは、多様なバックグラウンドを持つ子どもたちとぶつかりながらも柔軟にコミュニケーションをとって適応していく姿でした。
当時の娘のクラスは15人、その国籍は彼らの親の申告によると8カ国に及びました。ある日、娘が遊んでいた場所で他の子どもが遊びたいとお互い譲らず、大きなケンカになり、これを受けて娘の担任はクラスのみんなでどのように解決すれば良いのか話し合うことにしたそうです。私は幼稚園児間でのトラブルには大人が介入して「譲ってあげよう」「順番を待とう」といった解決法を促すことが一般的だと思っていたので、先生のこの対応には非常に驚きました。これに限らずクラス内の揉め事はもちろん国際情勢などの時事問題も議題として取り上げ、何が”Good behavior”なのか毎日のように話し合い、クラスのルールに反映しているとのことでした。
それから2年たち1年生になった娘。クラスメイトも増えトラブルもたくさんあるようですが、今のところ全て学校の中で解消して帰ってきています。
小さい頃は繊細だった娘が、多様な考えや習慣を持つ子どもたちに囲まれてどんどんたくましく育っていく姿は、とても頼もしく嬉しく思う反面、親として、1人の大人として、あるいは開発に関わる人間として、我々よりも明らかにグローバルな環境で育つであろう次世代の生きる社会のために何を残し何を伝えるべきか、悩まずにはいられないと思っているところです。
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【2】 開発フォーラム新着情報チェック
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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を
|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、
└――┘devinfo.mailmagazine@gmail.com までご連絡ください
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– 日本関連 –
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・ウクライナに対する供与額158億円の無償資金協力「緊急復旧計画(フェーズ3)」に関する書簡の署名が行われました(記事)。
・7億4,455万円を供与額とするシリア・アラブ共和国に対する無償資金協力「避難民のための緊急対応計画(UNHCR連携)」に関する書簡の交換が行われました(記事)。
・ケニア共和国に対する供与限度額を2億5,300万円とする無償資金協力「人材育成奨学計画(若手行政官等を対象とした日本への留学支援)」に関する書簡の署名・交換が行われました(記事)。
・外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています(記事)。
・開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています(記事)。
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– バイ・ドナー関連 –
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・USAID長官はスリランカ大統領と会談し、同国の経済改革アジェンダについて議論すると共に、民主的なガバナンス体制と、協議による立法プロセスの重要性について議論しました(記事)。
・カナダ政府は、フィリピン開発プログラムへの2,815万ドルの投資を発表し、気候変動への適応、自然災害への回復力、医療サービスの改善への支援を強調しました(記事)。
・英国開発相は、カタール首長国と共同して、後発開発途上国の人道・開発危機への対応を支援するための5千万ドルの基金を設立することを発表しました(記事)。
・EUの国際パートナーシップ担当委員とコートジボワール共和国EU大使は、持続可能な木材の供給に関する法的拘束力のある貿易協定に署名しました(記事)。
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– 国際機関関連 –
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・ESCAPは、アジア太平洋地域のSDGs進捗報告書を出版し、このままではSDGs達成は2062年まで送れると報告しています(記事)。
・世界銀行などは、ウクライナの復興のために10年間で4860億ドルが必要になると予想しています(記事)。
・UNHCRは、東部コンゴで紛争が激化し、この1週間だけでも13.5万人が避難を余儀なくされたと報告しています(記事)。
・国連は、イスラエルのガザ侵攻でイエメン情勢が複雑化し、2024年にも1820万人が支援を必要とすると報告しています(記事)。
・国連は、紛争が続くスーダンで70万人の子供が飢餓の危機に瀕していると報告しており、27億ドルのアピールも発表しました(記事)。
・ユニセフは、ミャンマーで学校が空爆されていると非難しています(記事)。
・UNRWAは、資金不足によりレバノンでの活動を3月末にも停止せざるを得なくなるかもしれないと報告しています(記事)。
・WFPは、紛争の影響を受けているエチオピア北部の600万人以上を支援するために約1.4億ドルの資金を必要としています(記事)。
・ESCWAは、ガザの人的被害状況を分析した報告書を出版しました(記事)。
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– シンクタンク・NGO関連 –
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・Save the Childrenは、アフリカで学校が襲撃されるケースが昨年20%増加したと報告しています(記事)。
・Save the Childrenなどは、世界中で約14億人の子供が基礎的な社会保障へアクセスできていないと分析した報告書を出版しました(記事)。
・Save the Childrenは、フィリピンで洪水と地滑りにより10万世帯が避難を余儀なくされていると報告しています(記事)。
・Center for Global Development(CGD)はブログポスト「なぜアフリカは教育を安売りしてはならないのか?」を公開しました(記事)。
・アジア財団は、アジア美術館とのパートナーシップのもと、アジアまたはアジアン・アメリカン・アートを専門とする多様な新進キュレーターの交流を支援するプログラム「2024年マーガレット・F・ウィリアムズ記念アジア美術フェローシップ」の公募を発表しました。応募期間は1月31日から3月3日までで、最終選考は4月初旬までに発表されます(記事)。
・JETROアジア経済研究所は、第79回、国際的な監視圧力は製造業の労働環境を改善するか? バングラデシュのラナ・プラザ崩壊のその後を公開しました(記事)。
・日本グローバル・インフラストラクチャー研究財団はインターンシップ情報を公開しました(記事)
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【3】 GRIPS開発フォーラム
・ハイブリッドセミナー:ベトナムの30年を振り返る
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・ハイブリッドセミナー:ベトナムの30年を振り返る
2024年2月22日、GDFはハノイの国民経済大学NEUと共催で、ベトナムの対外経済開放30年をレビューするセミナーを開催します(ハノイにて、日本時間10:30~13:30)。ゴ・タン・ロイ(NEU)、トラン・ヴァン・トゥ(早稲田)、大野健一(GRIPS)の各教授のプレゼンと討議を行います。オンライン配信もあります。プログラムやリンクは、ホームページの案内状をご覧ください。
GRIPS開発フォーラム・ホームページ
https://gdforum.sakura.ne.jp/ja/index.htm
GRIPS開発フォーラム・岩田
https://gdforum.sakura.ne.jp/ja/index.htm
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2024年2月20日発行