【dev-info】 2024年7月23日号( WHO、紛争による衛生の悪化によってガザでポリオの感染が広がっていると報告 他)

2024年7月23日発行 http://www.devforum.jp/

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ワシントンDC開発フォーラム・情報サービス dev-info

皆様の同僚・知人への転送大歓迎いたします。

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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り

「あなたの成長ドライバーは何ですか」

(京都大学 特任准教授 / 東京在住 真鍋希代嗣)

 

【2】ワシントンDC開発フォーラム新着情報チェック

 

  • 世界銀行グループは、世界の国を低所得国、低中所得国、高中所得国、高所得国の4つの所得グループに分類しています。最新の分類が発表されました。今回の発表では、アルジェリア、イラン、モンゴル、ウクライナが、低中所得国から高中所得国に移行し、ヨルダン川西岸地区・ガザ地区が唯一下方修正されました(記事)。
  • 米州開発銀行と国際通貨基金(IMF)は、ラテンアメリカ、カリブ海地域の開発分野の連携を強化していくことで合意しました(記事)。

 

【3】GRIPS開発フォーラム

  • 「開発のための新しい資金動員に関する有識者会議」上川外務大臣に提言書を提出

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【1】 ワシントンDC開発フォーラム便り

「あなたの成長ドライバーは何ですか」

(京都大学 特任准教授 / 東京在住 真鍋希代嗣)

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先日、著名な経営コンサルタントが私塾を開くと知り、友人の勧めで申し込んでみました。受講してみると、その先生の知識の深さや、生徒の主体性を引き出す教え方、ユーモアの挟み方、コンサルタントとしての交流関係の広さなどに感銘を受け、自分ももっと精進せねばと感じました。

20代、30代のときは成長意欲が強く、例えば仕事を選ぶときには、新たな学びがあるか、将来自分の役に立つかを重視していましたが、最近は自分の成長を意識することが減ってしまったと感じていたので、この私塾は良い刺激となりました。

さて、皆さんは何がご自身の成長をドライブするか考えたことがありますか?

企業経営では、成長を加速させる要因(ドライバー)がよく議論されます。ドライバーは顧客層での認知度、口コミの評価、営業力など事業の性質によってさまざまです。経営者がドライバーを重視するのは、資源をどこに投下すべきかを的確に見極めるためです。認知度や評価などのアウトカムよりも、投資額や出店数などのインプットの方が直接操作しやすいドライバーといえます。

この企業の成長ドライバーの概念を個人に適用するとどうでしょうか。私はこれまで、例えば海外で仕事をしたい、母校で講演をしたい、大学で教えたいというような夢や憧れが自分をドライブするものだと思っていました。しかし、振り返ってみると、そうした夢や憧れの背景には、冒頭の私塾のように具体的な人物との出会いと、その人への憧れがあったように思います。

夢や憧れは自分の意思で直接的に操作できるものではないため、私の成長ドライバーは憧れの対象となりうる人との出会いの数かもしれません。歳を重ねるにつれ、新たな環境に身を置く機会も感受性も減るため、より主体的に新たな環境に身を置く必要があると感じました。

皆さんの成長ドライバーは何ですか?

 

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【2】 開発フォーラム新着情報チェック

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┌――┐Dev-Info 新着情報チェックでは掲載情報を

|\/│募集しています。情報掲載を希望する場合は、

└――┘こちら までご連絡ください。

 

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– 日本関連 –

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  • 開発のための新しい資金動員に関する有識者会議がまとめた提言「サステナブルな未来への貢献と成長の好循環の創造に向けて」が上川外務大臣に手交されました(記事)。

 

  • セネガル共和国との間で、人材育成、保健、地雷除去、食糧援助に関する4件の無償資金協力(計46.23億円)-無償資金協力「人材育成奨学計画」(供与限度額:2.39億円)、「ティエス州地域中核病院拡充計画」(供与限度額:37.24億円)、「経済社会開発計画」(地雷除去関連機材(地雷除去機、油圧ショベル等)の供与)(供与額:4.6億円)、「食糧援助」(供与額:2億円)-に関する書簡の交換が行われました(記事)。

 

  • 第10回太平洋・島サミット(PALM 10)の機会を捉え、マーシャル諸島共和国外務・貿易大臣との間で、2件の無償資金協力(「アマタ・カブア国際空港旅客ターミナル改築計画(詳細設計)」供与額:1.16億円、「経済社会開発計画(漁業調査監視船供与)」供与額:7億円)に関する書簡の交換が行われました(記事)。

 

  • 国際協力機構(JICA)は、カンボジア王国政府との間で、「国道5号線改修事業(スレアマアム-バッタンバン間及びシソポン-ポイペト間)(第三期)」を対象として、円借款貸付契約に調印しました(記事)。

 

  • JICAは、グアテマラ共和国の配電事業者であるENERGUATE社との間で、75百万米ドルを限度とする融資契約に調印し、7月17日にグアテマラシティでクロージングセレモニーを行いました(記事)。

 

  • JICAは、国立大学法人東北大学及び仙台市とソーシャル・イノベータ・ハブ(SIH)プログラム実施に関する相互連携の覚書を締結しました(記事)。

 

  • JICAでは、社会人採用(2025年1月~4月入構)の応募を受付中です(締切9月16日)(記事)。

 

  • 外務省は、各種分野の任期付き職員、非常勤職員を募集しています(記事)。

 

  • 開発に関する人材募集情報がPartnerページに掲載されています(記事)。

 

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– バイ・ドナー関連 –

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  • USAIDはチャドの危機的状況にある人々に6,900万ドル以上の人道支援を提供すると発表しました(記事)。
  • USAIDはジンバブエ国民に3900万ドル以上の支援を発表しました(記事)。
  • 米国ミレニアム・チャレンジ・コーポレーション(MCC)はキリバス共和国の学生のためのアカデミック・プログラムを視察し、コミュニティのリーダーたちとMCCのグローバルな影響力について議論を行いました(記事)。
  • 米国、インド、タンザニアは、タンザニアにおけるクリーンで再生可能なエネルギー開発を促進するため、三角開発パートナーシップ(TriDEP)を立ち上げました(記事)。

 

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– 国際機関関連 –

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  • WHOは、紛争による衛生の悪化によってガザでポリオの感染が広がっていると報告しています(記事)。

 

  • UNMISSは、依然として南スーダンで武装勢力による文民に対する攻撃が広がっていると報告しています(記事)。

 

  • 国連とEUは、ハイチへの支援を訴える共同声明を発表しました(記事)。

 

  • OCHAは、アフガニスタン北東部を嵐が襲い、40名が死亡したと報告しています(記事)。

 

  • WHOは、スーダンで医療品が枯渇しつつあるエルファシャールに依然として80万人が取り残されていると報告しています(記事)。

 

  • WHOは、紛争が激化するコンゴDRCでMPoxが拡大していると報告しています(記事)。

 

  • 国連は、マリ・ブルキナファソ・ニジェールのECOWASからの脱退を地域安全保障を脅かすものだとコメントしています(記事)。

 

  • UNICEFとWHOは、必要な予防接種を受けていない子供の人数が昨年一年間で600万人も増加してしまったと報告しています(記事)。

 

  • UNEPとISCは、気候変動に関する予想を行った報告書を出版しました(記事)。

 

  • World Population Prospect 2024が出版されました(記事)。

 

  • UNCTADはDigital Economy Report 2024を出版しました(記事)。

 

  • 国際通貨基金(IMF)は、2024年4月の「世界経済見通し(WEO)」の改訂版発表しました(記事)。

 

  • 世界銀行グループは、世界の国を低所得国、低中所得国、高中所得国、高所得国の4つの所得グループに分類しています。最新の分類が発表されました。今回の発表では、アルジェリア、イラン、モンゴル、ウクライナが、低中所得国から高中所得国に移行し、ヨルダン川西岸地区・ガザ地区が唯一下方修正されました(記事)。

 

  • 世界銀行理事会は、ボツワナの再生可能エネルギーと電化サービス向上を支援するためのプロジェクトを承認しました(記事)。

 

  • 米州開発銀行と国際通貨基金(IMF)は、ラテンアメリカ、カリブ海地域の開発分野の連携を強化していくことで合意しました(記事)。

 

  • 米州開発銀行は、ハイチのデジタル変革を支援するための1600万ドルのプロジェクトを承認しました(記事)。

 

  • 国連開発計画(UNDP),国連アフリカ経済委員会、アフリカ開発銀行は、2024 Africa Sustainable Development Report を発表しました(記事)。

 

  • アフリカ開発銀行は、南スーダンの農業生産性向上、食糧安全保障支援を目的とした4600万ドルのグラントを承認しました(記事)。

 

  • アジア開発銀行は、「アジア経済見通し(Asian Development Outlook)」を発表しました。その中でアジア・太平洋地域の開発途上国において、地域の輸出の増加が堅調な内需を補完していることから、2024年の経済成長見通しを従来の4.9%から5.0%へわずかに上方修正しています(記事)。

 

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– シンクタンク・NGO関連 –

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  • JANIC学生アイデアコンテスト2024が開催されます、応募締切は8/31(記事)。

 

  • 国際NGO4団体は、ウクライナでの文民保護を訴える共同声明を発表しました(記事)。

 

  • Oxfamは、環境ファイナンスの現状を分析した報告書を出版しました(記事)。

 

  • 90を超える人道支援団体が、EUに対してEU域外の難民問題に対して真剣にコミットするよう求めています(記事)。

 

  • Save the Childrenは、洪水に見舞われた南スーダンが飢餓の危機に瀕していると報告しています(記事)。
  • 世界経済フォーラムは、新たな調査報告書において、グリーンな資金や技術へのアクセス不足と、グリーン経済への衡平な移行との密接な関係を報告しています(記事)。
  • ブルッキングス研究所は、コンゴ民主共和国の課題と機会について、ツィセケディ大統領との対話を公開します(記事)。
  • 日本グローバル・インフラストラクチャ-研究財団はオンラインセミナー「課題先進国モルディブ:小島嶼国の未来の行方」を開催します(記事)。
  • アジア経済研究所開発スクール(イデアス)研修生の追加募集が行われています。締切:2024年7月25日(記事)。

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【3】GRIPS開発フォーラム

「開発のための新しい資金動員に関する有識者会議」上川外務大臣に提言書を提出

(2024年7月)ODAとサステナブル・ファイナンスとの連携強化を含め、開発のための新しい資金動員の具体策をとりまとめた有識者会議の提言書が、7月12日、座長の大野泉(GRIPS名誉教授)より上川陽子外務大臣に提出されました。ODAを触媒として、多様なアクターが連携し、民間の投資活動が途上国開発や地球規模課題の解決に繋がっていくような「エコシステム」構築をめざし、ODAのあり方の見直しを論じています。今後、様々な関係者との対話や協働の場が作られ、提言が実現されることを期待します。

上川大臣への提言書提出(外務省サイト)

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_00891.html

 

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ワシントンDC開発フォーラム「情報サービス(dev-info)」と

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2024年7月23日発行