本年を終えるにあたって:幹事一同からのご挨拶
ワシントンDC開発フォーラムの皆様
2005年もいよいよ終わりが近づきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本年も、世界各地からワシントンDC開発フォーラムの諸活動にご参加いただきありがとうございました。
本フォーラムは、グローバルな開発戦略と日本の関わりについて考え、行動に移すための関係者の情報交換・意見交換の場として、ワシントンDCで開発問題に関わっている人たちのボランティアにより2002年3月に発足しました。その後、活動は世界各地に広がり、大きな輪となってきたように思います。
ワシントンDCでのブラウンバッグランチ(BBL/昼食持ち寄りセミナー)は、今年も25回開催してすっかり定着しました。この枠組みを活用して、日本の貢献を最下位とする「開発コミットメント指標」を発表したシンクタンク(CGD)の担当者を招き、本フォーラムでとりまとめた意見をもとに議論するなど、対外発信にも踏み出しています。
また、メーリングリスト(devforum/約900名参加)を通じて、世界各地の開発関係者の間で様々な意見交換を行うことができました。今年は、津波災害支援に始まり、「ほっとけない 世界の貧しさ」キャンペーン、ODAの成果主義、開発援助版「All Japan」、政策と研究の連携、ODAと安保理改革などについて、熱い議論が交わされました。
更に、隔週配信の情報サービス(dev-info/約1300名登録)を核に、DC、NY、パリ、ジュネーブ、ロンドン、バングラデシュ、東京など世界各地から、さまざまな情報発信や問題提起を行ってきました。そして、教育、保健、環境、ラテンアメリカ、金融資本市場整備、紛争と開発などの分野別ネットワークも、新たなメンバーを得て、それぞれ活動を継続・深化させています。本年7月には国連フォーラムと合同で東京オフ会を開催し、60名以上が参加する大盛況の行事となりました。
本フォーラムは、開発分野における日本最大のオープン・ネットワークとして、次の課題に取り組むために、来年も更に活動を進めていきます。
- 組織、分野、場所、世代を超えた開発関係者の出会いを通じて、夢、目標、情熱、気概を共有し深化させること(出会いと感動)。
- このような開発関係者が相互に啓発し能力を強化していくこと(学習と教育)。
- グローバルな開発問題に如何に取り組むべきか、実務と研究の双方を踏まえつつ、議論を深めること(知見の深化)。
- グローバルな開発問題への取り組みの中で、日本政府・実施機関やその他の開発関係機関・関係者が取るべき具体的方策を検討・提案するとともに、可能な範囲で自ら実行に移すこと(政策の提言と実行)。
本フォーラムに参加する一人一人が、これらの活動を一つ一つ積み重ねることにより、日本と世界の開発問題への取り組みを大きく変えていく力を生み出すことができれば嬉しく思います。
本フォーラムは、ボランティアの幹事により、仕事や学業の合間に運営されているため、至らぬ点も多々ありますが、来年も引き続き積極的にご参加、ご支援いただければ幸いです。
2005年12月30日
ワシントンDC開発フォーラム幹事一同