東大大学院新領域創成科学研究科修士論文 |
「環境, 平和と開発の相関を踏まえた国際協力のパラダイム構築」 戸田隆夫 |
最も貧しい国々において, 武力紛争が多発, 慢性化し, 同時に, そこで顕著な環境破壊が進んでいる. その状況は, 人間開発指標(UNDP), 環境リスク総合指標(WRI,UNEP,UNDP,WB)及び紛争データ(Uppasala Univ, SIPRI)などを用いた分析からも窺い知ることができる. 貧困, 環境破壊と武力紛争の三つの困難が顕在化している社会においては, これらの困難が相互に影響を与え合い, 更に脆弱な社会構造が生み出されるという悪循環が見られる. この悪循環を断ち, あるいは予防するためには, 環境, 平和と開発という理念を包摂する総合的な枠組みのもとに国際協力を再定義することが急務となっている. Key Words : Environment, Peace, Conflict, Development, International Cooperation, ODA 目 次 【序論】 【本論】 第1部 開発、環境、平和の三つの課題に関する現状認識 第1章 開発、環境、平和に関する概念の拡がり 第2章 開発と環境 第3章 開発と平和 第4章 環境と平和 第2部 貧困、環境破壊、武力紛争の悪循環に関する分析 第5章 問題状況の併存 第6章 基本構造の模索 第7章 悪循環の基本構造 第3部 新しい取り組みの模索 第8章 総合的取り組み 第9章 新しい国際協力に向けて 【結論】(各テーマに対する回答) 【略語リスト】 【文献リスト】 【あとがき】 |