2003年7月10日BBL概要 |
ODA・開発を巡る内外の課題に如何に取り組むべきか |
7月10日、ワシントンDC開発フォーラムBBL「ODA・開発を巡る内外の課題に如何に取り組むべきか」が約40名の出席を得て行われました。 冒頭に古田肇氏(外務省経済協力局長)より、ご自身のODA・開発問題への関わり、ODA予算の推移、ODAに対する国内世論、ODA改革、ODA大綱を中心に説明と問題提起がありました。席上配布資料のうち、ODA大綱政府原案は次のウェブサイトに掲載されています。 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/seisaku_1/t_minaoshi/taiko.html これを受けて、席上出席者からは次のような質問・意見が出されました(順不同)。 (1)ODA・開発問題を巡る内外のギャップの要因としては、何が挙げられるか。 (2)万人のための教育(EFA)について、世界的に強いリーダーシップを取る国が必ずしも見当たらないが、日本としてどのように取り組むべきか。 (3)ODA大綱政府原案ではアジア重視とされているが、アフリカへの取り組みも重要ではないか。 (4)平和との関連で、軍事力を行使した国に対するODAを減額することは有効ではないか。 (5)地方自治体の職員が日本で培っている技術力をアジアで活用するために、自治体レベルで国際交流を深めることが、開発問題への納税者の理解を深めるために有効と考える。 (6)対中ODAについて、中国のプレゼンスの高まりに対する警戒感から減額という立場もある一方で、経済的な潜在力を踏まえ日本のシェア開拓のために増額という立場もあると思うが、この双方の観点についてどう考えるべきか。 (7)対中ODAについて、中国のように他国に援助を出している国に援助するのはおかしいのではないか。 (8)ODAに対する支持を得るためには、提示された各種の理由以上に強いインパクトがある立論が必要と思うが如何。 (9)平和構築のためには、ODAより人的貢献の方が重要ではないか。 (10)開発のためにボランティアを活用するというが、国民の理解増進には有効としても開発効果のために本当に費用対効果が高いのか。 (11)日本の援助の強みは、インフラ・経済社会基盤の整備であり、その点を強調すべきと考える。 以上の諸点をはじめ、日本として取り組むべき課題や、議論を聞いての感想など、短いものでも結構ですのでinfo@developmentforum.orgまでご意見をいただければ幸いです。 |