From Paris/パリDAC通信第19号 |
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5月26日、パリのOECD本部にて、DAC対仏援助審査会合が開催されました。会合では、昨年11月来実施してきたフランス本国審査、現地審査(ベニン、モーリタニア)、その他書類審査の結果に基づき、1)フランスのODA全体像(MDGs達成への取り組みや調和化を含む)、2)援助量・配分、3)政策一貫性、4)援助マネジメントと実施、を中心に審査国(カナダ、オランダ)やDACメンバー国による質疑、それに対するフランスによる説明が執り行なわれました。 質疑応答セッションでは、特に、我が国同様、援助関連機関が複数に渡る仏政府の構造につき、援助の効率の観点から質問がなされ、審査国・DAC事務局からは、対応策として全関係機関をカバーする包括的な援助に関する戦略に係る政策ペーパーを作成することが提案されました。 また、厳しい財政状況の中、援助量を2012年までにGNI比で0.7%にするとするフランス政府のコミットについては、歓迎の声が示されつつも、フランスの近年の援助量増加の要因であるHIPCsに対する債務救済が、今後減少していくことに鑑み、困難なタスクである旨DAC議長から厳しい指摘がなされていました。 上記二点とも、我が国も似たような状況にある点(後者は数年後にそのような状況になることが予想される)、DAC事務局から出される主な結論と提案に関する報告書は、皆様にもご覧いただきたいと思います。(来週にhttp://www.oecd.org/dacに掲載予定です。) ○対仏援助審査会合の報告 http://www.oecd.org/document/10/0,2340,en_2649_201185_31856714_1_1_1_1,00.html (パリDAC通信担当 寺門雅代) バックナンバー |